導入事例|日本ラグビーフットボール協会| 日経テレコン

「Big Try」――W杯・五輪への新ビジョン、協会が掲げるラグビー文化の創造

 ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催まで、あと3年を切った。昨年のイングランド大会で日本代表が強豪の南アフリカ代表を破るなど3勝という歴史的快挙を達成してから早や1年。この間、スーパーラグビー(SR)への参戦や、リオ五輪での7人制ラグビー日本代表の活躍といったラグビー人気復活を思わせる出来事が相次ぐ一方、ジェイミー・ジョセフ氏の日本代表ヘッドコーチ就任など2019年大会や20年東京五輪・パラリンピックに向けた準備も着々と進んでいる。

専務理事 坂本 典幸氏
  専務理事 坂本 典幸氏
 ラグビーワールドカップ2019組織委員会、ジャパンエスアール(JSRA)とともに、日本のラグビー界を発展させ、2019日本大会を成功に導く推進役としての役割が期待されているのが、日本ラグビーフットボール協会だ。日経テレコンのユーザーでもある同協会を訪問したのを機に、坂本典幸専務理事に日本ラグビーの将来像などを伺った。

 「Big Try:すべての人を夢中にできるか」――。
10月5日、アルゼンチン代表との試合を前に招集された日本代表合宿のミーティングで、ラグビー協会が掲げる新しい行動指針が初めて公式の場所で明らかにされた。


「Be Open:人々とつながり、 社会に役立とう」
「Play Globally:世界視点で考え、 実行しよう」
「Keep Integrity:常に真摯であり、 誠実でいよう」

 実は、同協会ではラグビーワールドカップ2019の日本開催決定前に、一旦は2020年までをにらんだ戦略を決めていた。しかし、「2015年大会での挑戦と勝利が我々にチャンスをくれた。そこで、やはり2019大会の成功と日本の勝利を目標に『ジャパン ラグビー ビジョン 2020』を改めて策定し直す作業を今春から進めてきた」という。

 坂本専務理事は「Big Tryの下で3つの行動指針の肉付けはこれからですが、例えば、国際的な視点に立って行動するということで言えば、2019年のレガシー(遺産)としてアジアで100万人のラグビー選手を作ろうという方針に従って、日本がその一翼を担うといったことがテーマになります」と抱負を語る。

 さらに、協会として取り組むべき9項目の具体的な課題を掲げる。推進力の強化、国際力の強化、収益力の強化、ジャパンラグビートップリーグの価値向上、SR選手の活用、日本代表の強化、参画者(指導者・レフリー)の拡大、ファンの増大、そして、2019年―20年の大会成功への貢献とレガシーの創生、と多種多様、多岐にわたる。

 1980年代から90年代前半までは野球とともに日本の2大スポーツとして人気を博し、国立競技場での大きな試合は満員というのが当たり前だった日本のラグビーが低迷期を脱し、新たな一歩を歩み出そうとする強い決意が伺える。ただ、トップリーグの試合にしても観客数は伸び悩んでいるのが実情だ。「確かに大学や会社の名前でラグビーの試合に集まっていただき、観戦していただくのは楽しいし、ありがたいことです。ただ、私としては、ラグビーそのものをスポーツとして見て楽しむ文化を作っていきたい」(坂本専務理事)。ラグビー文化の創造という大きな使命を担ったトライ(挑戦)が続く。

「日経テレコン」導入に3つの利点

 社会人一年目の広報・プロモーション部の石原夢花氏の仕事のルーティーンは、日経テレコンを使った記事検索で始まる。検索キーワードは「ラグビー」と、協会のスポンサー企業やジャパンラグビートップリーグに参画するチームの母体となる企業などの「会社名」だ。

 「ラグビー」については、8月に開幕したトップリーグの結果や内容をはじめ、ラグビー日本代表のヘッドコーチの会見など協会主催の様々な記者会見やニュースリリースがどのように書かれているかをチェックし、上司に報告することに主眼を置いている。「一般紙(全国紙・地方紙)は事実を述べるということが中心ですが、スポーツ紙はラグビー専門の記者が個人の見解まで踏み込んで書くのでニュアンスの違いも出てきます。そこで、たくさんの記事・紙面を一度に見比べることができる日経テレコンはとても便利です」と石原氏は語る。

 一方、「会社名」の使い方は、各社の人事情報の確認が目的だ。協会関係の企業の担当者の昇進・昇格や役職変更など、いわゆる人事異動を丁寧にフォローしている。「人事異動のほかには、社名変更や新しい広報・広告戦略などマーケティングに関する重要な情報にも目配りしています」(同)という。

 また、テレビ局からの依頼で、協会が保有する過去のテストマッチなどの映像を貸しだす際の窓口も兼ねている石原氏。「テレビ局が貸し出した映像資料などをどういう形で放送に使ったか、記事検索メニューの[テレビ・放送]で検索できるので、助かっています」。

特任理事 広報・プロモーション部 部長 藪木 宏之氏
 特任理事 広報・プロモーション部
 部長 藪木 宏之氏
 石原氏の直属の上司に当たるのが、広報・プロモーション部の藪木宏之部長。明治大学、神戸製鋼所のラグビー部で活躍、日本選抜経験もある往年の名プレーヤー。昨年春に日経テレコンの導入に踏み切った経緯についてこう語る。「神戸製鋼の広報部に在籍していた時から日経テレコンを活用していたのですが、当協会に来てみて、専門業者からFAXで日々送られてくる記事のコピーの量の多さにまずびっくりしました。コストダウン、利便性の向上、著作権問題のクリアーという3点から、日経テレコンに切り替えました」。




「日経テレコン」導入の3つの利点


=平尾誠二氏(協会理事 元日本代表監督)の訃報=

 今回の取材日は2016年10月21日。それは協会の理事でもある平尾誠二氏(神戸製鋼所ラグビー部ゼネラルマネージャー)が亡くなられた翌日のことだった。平尾氏は今年2月までは理事会にも出席されていたが、4月の外部での講演会が公の場所に顔を出された最後の機会となったという。

 坂本専務理事は平尾氏との思い出を振り返る。「1995年の南アフリカでのワールドカップ大会で日本代表が大敗した後の厳しい時期の1997年に、平尾氏は代表監督に就任したが、一方で様々な『平尾プロジェクト』を立ち上げた。外国人選手の積極採用に道を開いたのも彼だった。なぜ外国人を使うのかといった批判や抵抗が相当強かった時代。今でこそ、ダイバーシティーは当たり前ですが。」「平尾さんは本当にミスターラグビーでした。プレーヤーとしても、指導者としても常に新しいことをやってきた人でした。プレー同様に、早く駆け抜けてしまい、大変残念です。」

 10月22―23日のトップリーグの試合会場では半旗が掲げられ試合前に黙とうが捧げられた。

(日経MM情報活用塾メールマガジン12月号 2016年12月16日 更新)



企業プロフィール

企業名(公財)日本ラグビーフットボール協会
代表者会長 岡村 正
本社所在地東京都港区北青山2-8-35
Webサイトhttps://www.rugby-japan.jp/
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