NIKKEI Media Marketing

導入事例

導入事例 Case Study
亀田 哲也氏 星 瑞季氏

コロナ禍で重要性高まる情報共有
テレワークで効率的に対応

株式会社東京ビッグサイト

総務部 企画広報課 広報担当 課長代理   亀田 哲也 氏(左)
総務部 企画広報課 広報担当 国際事業担当 星 瑞季 氏(右)

導入しているサービス
  • 日経スマートクリップ

国内最大のコンベンションセンター、東京ビッグサイトは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で展示会の中止や延期が余儀なくされるなか、経営幹部や社員がテレワークを推進しながら、迅速かつ効率的な情報収集・共有を図るため、日本経済新聞社などが提供する『日経スマートクリップplus(以下、スマートクリップ)』の導入を決めました。東京2020オリンピック・パラリンピックのプレスセンターなどとして利用されることが決まっており、導入には政府や東京都の基本方針をはじめ、関連業界の最新動向をいち早く収集するという狙いも大きく、総務部企画広報課広報担当課長代理の亀田哲也氏と広報担当国際事業担当の星瑞季氏に、導入の経緯や活用法をうかがいました。

展示会運営、試行錯誤で業務に奔走、主催者と緊密なコミュニケーション必要

――コロナ禍の展示会業界はどのような状況だったのでしょうか?

 亀田氏:2020年は展示会業界にとって大きな影響を受けた1年でした。東京ビッグサイトでも2月以降、ほとんどの展示会が中止・延期となり、さらに4月の緊急事態宣言を受けて、一時、閉館を余儀なくされました。もちろん開業以来、初めてのことです。さらに、東京2020オリンピック・パラリンピックの国際放送センター、メインプレスセンターとして利用が予定されており、そちらの延期にも対応しなければなりませんでした。
 2020年9月以降、展示会も再開できるようになりましたが、政府・東京都の基本方針や日本展示会協会によるガイドラインを基に「展示会等における新型コロナウイルス感染防止のための対応指針」を策定したり、イベントの制限に合わせた運営の対応に追われたりしました。お客さまからの情報確認や、展示会運営方法などをどう適切に行っていけばいいか、営業担当、施設管理のスタッフ、みんなが試行錯誤で業務に奔走した1年であり、現在もその状態は続いています。
 展示会は出展企業にとっても業績を大きく左右する商談の場です。中止なのか、延期なのか、また、開催の場合のガイドラインはどうなっているのかなど、情報収集とその対応に追われたことと思います。展示会産業は主催者、出展企業だけではなく、展示ブースを企画・運営する企業、施工・設営する企業、飲食、清掃、警備、スタッフ派遣など関連する裾野が広い産業でもあります。展示会の中止・延期はさまざまな事業者に大きな影響を与えます。時に情報は二転三転することもあり、それだけに、われわれにも展示会主催者との緊密なコミュニケーションが求められました。
 企画広報課としては情報発信のツールでもあるウェブサイトの管理のほか、営業担当や施設管理スタッフの後方支援として、いち早く情報をキャッチし、共有する必要があります。特に、毎朝の情報のクリッピング作業はコロナ禍では重要な業務の一つでした。

アナログのクリッピング、出社勤務が不可避 情報の見やすさ決め手に

――なぜ、スマートクリップを導入されようと考えたのですか。

 星氏:コロナ禍で社員間の情報収集・共有の重要性が高まるなか、企画広報課も緊急事態宣言を受けてテレワークに移行せざるを得なくなりました。以前のクリッピング作業はアナログ作業のため、テレワークではできません。日課として業界紙を含めて新聞10紙に目を通し、関係記事をピックアップしてまとめており、毎朝2~3人で1時間30分ほどの作業時間がかかっていました。テレワークではできず、コロナ禍以降は交代で出社していましたが、作業人数は1人に限定されるため、かなり負担は増していました。
 以前から効率の悪さは課題になっていたのですが、今回、テレワークの推進をきっかけに、テレワークでもクリッピング作業ができるスマートクリップを導入することにしました。他社の情報サービスとも比較検討し、スマートクリップが情報も見やすく機能も豊富なため、導入に踏み切りました。
星 瑞季氏

テーマやキーワード、営業担当と1カ月すり合わせ

――テーマやキーワードの設定など導入はスムーズにいきましたか?

 星氏:必要な情報のテーマやキーワードの方向性はある程度、決まっていたのですが、それで本当に正確にヒットするのか不安はありました。日経メディアマーケティングの営業担当の方と1カ月かけてすり合わせし、必要な情報をヒットさせるためのテーマやキーワードを調整しました。
 たとえば、テーマとしては次のようなものを設定、非常に充実させることができました。

設定したテーマ(例)

・展示会関連/大きな展示会などをメインに展示会の開催や中止情報
・展示会主催関連/東京ビッグサイトが主催する展示会の情報
・オリンピック関連/東京ビッグサイトをプレスセンター等として使用するための情報
・コロナウイルス感染/コロナ関連でのイベントの中止要請、制限などの情報
 このほか、当社はオフィスビルの管理・運営もおこなっておりますので、ビル事業に関連する記事や東京臨海部に関連する情報を収集するためのテーマも設定しています。ヒットした記事をいったん企画広報課が精査、不必要なものはカットし、社員に流しています。

コメント機能、共有情報に付加価値 小さな記事も見逃さず

――スマートクリップ導入のメリットにはどのようなものがありますか?

 星氏:作業効率が飛躍的に向上しました。2~3人で1時間30分かかっていた作業がスマートクリップなら1人、しかも15分程度の時間でできます。テレワークでもできることも大きなメリットです。
 加えて、記事にコメントを付ける機能があり、記事のポイントやなぜその記事が重要なのかをコメントしたり、関連するURLを付けたりしています。単に記事だけを流すのではなく、情報に厚みを持たせることができるようになりました。これも前から考えていたことなのですが、アナログではなかなか対応できず、スマートクリップだから実現することができました。
 また、以前は見出しだけをチェックし、関連性があれば記事を読んで判断していましたが、スマートクリップはすべての記事内容を自動的にチェックしてくれるので、効率的で非常に助かっています。
亀田 哲也 氏
 亀田氏:必要とする記事はトップ記事だけでなく、小さな記事にもあることが少なくありません。特に、コロナ禍では国や東京都のイベントの規制に関連した情報や、同業者・展示会業界全般の情報も必要ですので見逃せません。たとえば、「あるエリアで、このようにしてイベントが開催された」「新しい展示に関する設備が開発された」―――などという記事は社員全員で共有する必要があります。
 こうした地域の情報などを新聞で探そうとしたら、隅々までチェックする必要があります。取っている新聞は10紙もありますので、見落としも少なからず出てしまいます。スマートクリップは小さな記事もチェックして自動でピックアップするので、見落としもなくなりました。

Withコロナで多様なニーズ発生、臨機応変に対応 利用機能広げたい

 星氏:コロナ禍の影響もあり、展示会業界は激しい環境変化への対応を余儀なくされています。今後もいち早く情報をキャッチし、社員に共有していきたいと思います。2021年も年初に緊急事態宣言が発令され、行き先不透明感はなかなか拭えません。検索するテーマやキーワードも状況に応じて変えていく必要があると思っています。今後も臨機応変に対応していきたいと思います。
 亀田氏:イベント開催のルールやリアル展示とオンライン展示の融合など展示会の開催方法も多様化が進んでいます。これまでの展示会のスタイルでは通用しません。Withコロナの時代における多様なニーズに応えられるように、展示会運営、顧客対応ができるようにしなければいけません。そのためにも広く世の中のトレンドも合わせて情報をキャッチし、共有する必要があります。スマートクリップの使ってない機能もまだありますので、それらの機能を使いこなしながら、社員との情報共有に努めていきたいと思います。

企業プロフィール

企業名 株式会社東京ビッグサイト
事業内容 会場管理・運営、展示会主催・運営事業、ビル管理・運営事業
代表者 代表取締役社長 石原 清次
本社所在地 東京都江東区有明 3-11-1
資本金 55億71百万円
従業員数 112名(令和2年6月25日現在)
Webサイト https://www.bigsight.jp/