日本生命保険相互会社
広報部 東京広報室長 板並 夏郎 氏
人事部 人材開発室 室長 菅 英樹 氏
※2016年10月取材当時の内容を掲載しています。
社内で共有したい新聞記事について著作権法を順守しながらクリッピングし、複数社員のパソコンに一斉送信するために「日経スマートクリップ」を導入した日本生命保険様。同社広報部の板並夏郎東京広報室長にサービス導入の狙いや実際の運用、人事部人材開発室の菅英樹室長に導入効果について聞いた。
【板並氏】広報部では新聞などのメディアヘの情報発信を通じて、会社のプレゼンス向上に取り組んでいます。同時に、当社に関連する報道を選んで社内配信し、共有化することも大事な仕事です。当社や業界動向などの記事については、従来は記事の切り抜きを全国各所にファクスで送信して共有していたため、スピードや人数に一定の制約がありました。
スマートクリップはメールでの一斉配信によるスピーディーな共有に加え、社内で推進しているペーパーレス化や著作権順守も可能であることに魅力を感じ、導入を決めました。
現在は毎朝配信される100~200の記事の中から広報部が選定し、本店(大阪)、東京本部、国内の約100支社、1500営業部、海外現地法人など約6000人を対象に、午前10時を目途にメールで一斉配信しています。記事共有のスピードが飛躍的に上がり、従来よりも多くの社員が重要記事を確認できるようになりました。
【板並氏】広報部の業務軽減にもつながりました。これまでは広報部員が選んだ新聞記事の切り抜きをA4サイズの紙に合わせて切り貼りしてから、全所属にファクス送信するまでかなりの負荷がありました。
配信する記事が日経新聞だけではなく、日経以外の一般紙や専門紙も幅広く対象となっていることも魅力です。また、記事選択の指定キーワードを柔軟に追加したり、削除したりすることができる点も評価できます。生命保険業界を取り巻く環境は刻々と変化していますので、広報として社員に読んでもらいたい記事も業界や社会動向に応じて変わります。現在は「自社関連」「生保・損保業界」「金融市場の動向」など10テーマに分けてキーワードを設定しています。
【板並氏】社内からは、午前中に重要記事が確認できるため、利便性が上がったという声を聞いています。さらに、メール本文に記事の見出し一覧が掲載されるため、ひと目で重要記事を確認できると好評です。直近2週間分の記事がサービス画面上に蓄積され、気になった記事をいつでも再確認できることも高く評価されています。
【菅氏】当社では、平成27年度よりスタートした3カ年経営計画の一環として、「人財価値向上プロジェクト」に取り組んでいます。今後の当社の成長戦略の企画・推進を担っていく人材の育成をはじめ、全ての事業の礎となる「人財」のレベルアップを図っていくことが目的です。
同プロジェクトでは、全役職員の行動目標の一つに「世の中に目を向け学ぶ」を掲げています。当社および生保・金融業界を取り巻く環境が刻々と変化していく中、他社や他業界、国内外も含めた世の中の動きを敏感にとらえビジネスに反映させていくことの重要性は一層高まっています。スマートクリップは、この「世の中に目を向け学ぶ」を実践していく上で大いに役立っています。
世の中の動きを知るためには、常に高く広くアンテナを張って情報を収集する必要があります。スマートクリップは最新情報を効率的に収集できるほか、特定のニューストピックを複数の新聞の視点から深く読み解くことができる点も特長であると感じています。
私の部署では、ミーティングの際などに部下が最新ニューストピックを話題にすることが増えました。また、スマートクリップを活用することで共通の情報を皆ほぼ同じタイミングで把握できるようになりました。その結果、メディアによる見解や視点をベースにして、意見交換や議論がこれまで以上に活発で建設的なものになっていると感じます。
各社員が個々に新聞を読んでいると、各自の興味や関心に応じて、チェックする記事に偏りが出てしまう傾向があるかと思います。スマートクリップでは広報部の目で選定した記事が配信されるため、輻広いテーマに対して部下の情報感度や問題意識が高まっていると感じます。
今後さらに活用を促し、人材育成に活かしていきたいと考えています。
企業名 | 日本生命保険相互会社 |
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事業内容 | 生命保険業 |
代表者 | 代表取締役社長 筒井 義信 |
本社所在地 | 大阪市中央区 |
沿革 | 1889年に有限責任日本生命保険会社として創立、1891年に日本生命保険株式会社に社名変更、1947年に日本生命保険相互会社として再発足 |
従業員数 | 70,519名(単独、2016年3月期) |
Webサイト | https://www.nissay.co.jp/ |