導入事例|インテリジェンス| 日経ValueSearch

 テンプホールディングス(7月1日付でパーソルホールディングスに社名変更)が傘下の事業会社インテリジェンス(同パーソルキャリアに社名変更)で手がけている転職支援サービス 「MIIDAS(ミイダス)」が好調です。転職を希望する登録会員に対して、職種や業務内容、スキルなどに応じて企業や業界などの情報を提供、マッチングを支援するサービスで、便利な機能が評価され、転職を希望する登録会員数は2015年11月の開始以来、すでに12万人を突破、月間7000~8000人のペースで増えているといいます。ウェブサイトなどを通じて、個人と企業の前向きな組み合わせを後押しできる仕組みとともに、情報やデータの量や質、分析力がサービスの優位性を左右するといわれるなか、2017年5月からは転職希望者向けコンテンツに日本経済新聞社が提供する「日経ValueSearch(バリューサーチ)」業界レポートを採用しました。 サービスを統括するMIIDAS COMPANY カンパニー長の後藤喜悦氏に転職・支援サービス市場の動向と展望、「MIIDAS」の事業戦略などをうかがいました。

--企業の人手不足が話題になっています。4月には有効求人倍率が43年ぶりの高水準を記録、人材獲得競争が激しくなっています。最近の転職市場の動きをどのように見ていますか?

 この10年ほどを振り返ると、人材マーケットと関連ビジネスは2008年9月のリーマン・ショック後、急激に冷え込んだと思ったら、最近になって急速に活性化するなど、めまぐるしい変化には戸惑うこともありました。仕事の繁閑の差も大きかったし、その質も様変わりしています。
 リーマン・ショックにより、日本の産業界にはリストラクチャリングの嵐が吹き荒れ、有効求人倍率は1倍を割り込み、人材関連ビジネスもリストラ対応の再就職支援が中心でした。それが最近では生産年齢人口(15~64歳)の傾向的な減少と、戦後3番目の長期景気拡大が重なり、人手不足が各所で生じています。4月の有効求人倍率は1.48倍です。バブル経済期の水準を超え、ミスマッチ失業を勘案すれば、現在の日本経済は働く意思がある人なら、誰でも就業機会が得られる「完全雇用」の状況にあります。
 人材派遣、転職など労働市場の流動化も進んでいます。新卒採用重視の企業文化がまだ根強く残っており転職市場では35歳限界説がいわれていましたが、ここにきて40代、50代の人の転職も増えて、事情は多少変わってきました。

--「MIIDAS」(ミイダス)の特長と強みは何ですか?

MIIDAS画面1

 「MIIDAS」は働く個人が自らの市場価値を知り、自分にふさわしいキャリアパスを「見い出す」ことができるという意味を込めたネーミングです。ウェブサイト上で5分間程度、いくつかの質問に答えるだけで、自身のキャリアにフィットした求人数と、「上限平均年収」(フィットした全求人の最高提示年収の平均)を見ることができます。プロフィルを登録すると、「MIIDAS」に登録している上場企業を含む約5,500社が、そのプロフィルをもとに、転職希望者の検索を行なうことができ、企業は会いたい転職希望者に対して面接まで確約したオファーを届ける仕組みになっています。
 これまでなら必ず人材会社のキャリアアドバイザーとコントクトする必要がありましたが、「MIIDAS」なら登録完了後すぐに書類選考は合格となり、あとは企業のオファーを待つだけで求人を探す必要もありません。希望条件を登録しておくと、条件に合致したオファーだけが通知されます。登録完了直後にオファーを受けるケースは現在、5割以上の確率となっています。登録者は関心を持たれている企業がリアルタイムで分かるので、面接やテストなど実際の転職活動に役立つものと思います。
 登録者は自身の市場価値に見合った想定オファー年収が分かることも特長です。現在の仕事への不満ありなしに関わらず、「自身の市場価値が高くなった時期に転職する」という考え方を取ることもできます。約7万人の転職事例も貴重な情報です。自身と同じような経歴の人はどのような企業へ転職したのか、年収や職種、業界などが閲覧できるので、参考になるのではないでしょうか。

--「日経バリューサーチ」業界レポートをコンテンツに導入した理由は何ですか?

MIIDAS画面2

 転職者にとって、志望動機を明確にしていく過程で、当該業界と市場の動向、競合他社の動きなどの情報収集が欠かせません。しかし、一般に、業界の最新動向を伝える情報は意外に乏しく、転職者が苦労することも多いと思います。私も転職組で、かつては証券会社で働いていました。証券会社では企業に関する情報が調査部門など社内リソースから容易に入手できましたが、当社が自ら情報を収集するとなると、手間ひまがかかって難しいことを感じていました。
 どこか社外からでも信頼できる有力な情報リソースから役立つ業界情報を得られないだろうかと考えていたとき、日本経済新聞社が提供する「日経バリューサーチ」の業界レポートサービスを知り、転職希望者向けに提供できないかと考えました。
 「日経バリューサーチ」の業界レポートは約550に分類された業界について、業界概要や市場動向、主要プレーヤーの競合状況を日経記者がまとめた業界解説レポートです。毎月、最新データに更新されます。「MIIDAS」向けに月1回、特別にデータを配信する仕組みを迅速に構築することによって、今回のサービスが実現しました。

--ユーザーからの反応はいかがですか?

 登録者向けに業界レポートを提供し始めたのは5月10日からです。常時、ユーザーの利用状況を調べて、評価・反応を分析し、要望を吸収していますが、2週間後、「日経バリューサーチ」の業界レポートを閲覧した人と、閲覧しなかった人を区別してみると、レポートを閲覧者した後、実際に転職応募した割合は閲覧しなかった人の3.7倍という結果がでました。アンケート調査によると、業界リポートについて「参考になる」(74%)、「参考にならない」(10%)、「どちらでもない」(16%)―――でした。個々の業界レポートに対する評価(複数回答)でも「判断材料になった」(68%)、「有益だった」(65%)、「業界レポートの提供を継続してほしい」(89%)でした。
 まだ、業界レポートが閲覧できることを知らない人が多いなかで、これまでのところ、高い評価を得ているものとみています。現在、「MIIDAS」サイトにアクセスすると業界レポート提供の告知を表示するようになっており、これからの認知度向上に期待したいと考えています。

--サービスの競争力を向上させるために心がけていること、今後の具体的な戦略について、お聞かせください。

 転職希望者が一番重要視しているのは「安定感・安定性」です。ただ、「安定」の定義は人によってまちまちです。人によっては企業規模・社員数・売上高が大きい企業を「安定」とみなしたり、企業活動の方向性が自身の感覚と一致していることでその企業に対して安心感・安定感を見出したりします。ですから、企業の将来性や魅力のようなものが定量化されている情報があると、転職希望者にとって、もっと有益であると思っています。
 また、これまでの人材ビジネスは人に投資をしていました。全部、人力でやってきたといえるかもしれません。私たちは人力でなくインターネットを通じてダイレクトに取り組んでいるサービスなので、今後はシステムによって最適な情報をより最適なタイミング、最適なユーザーに配信したり、適性分析や効果分析などアセスメントにも新しい手法を導入したりすることで、極端なことを言うと、「自分と同じ性格の人が活躍している企業」などで検索したりできるようなサービスを考えていきたいですね。

(日経MM情報活用塾メールマガジン6月号 2017年6月12日 更新)


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企業プロフィール

企業名株式会社インテリジェンス
事業内容正社員領域・アルバイト・パート領域の求人メディアの運営、人材紹介サービス、人材派遣、アウトソーシングサービス、 新卒採用支援、教育研修サービス、組織・人事コンサルティングサービス、システムインテグレーションサービスなど
代表者代表取締役社長 峯尾 太郎
本社所在地東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング27F・28F
資本金1,127百万円
従業員数5,166名(単体、有期社員含む、2016年3月末現在)
企業Webサイトhttp://www.inte.co.jp/
MIIDAS Webサイトhttps://miidas.jp/
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