変化の中から新たな価値 創る力養う 「超創人材」、先生超え世界へ羽ばたく
--- 学長は「これからの学生には豊かな感動体験の蓄積が必要で、教育機関として『わくわく』を提供していきたい」という表現を使われています。
先を見通すことが難しい時代になっています。思わぬ出来事で大きな変化が起こります。それに合わせて、リアクティブに動くことは大事ですが、むしろ、自らが積極的にアクティブに動くことが求められるのではないでしょうか。一見、混沌(こんとん)としている状況から、新たな価値を創出し、それに基づいて社会の諸課題に対してソリューションを提案し、協調的に実現する人材が必要とされています。立命館では既存の枠を超えて新たな価値を創り出す人材を「超創人材」と呼んでおり、その人材育成に力を入れようとしています。
教員は過度に「教える」という意識を持たないようにするべきではないでしょうか。確かに一定レベルまでは「教える」必要がありますが、「教えている」うちは学ぶ側は教員を超えられません。学生には教員をはるかに超えて世界に羽ばたいてもらいたいのです。
自ら新しい価値を創るために重要なことが「豊かな感動体験の蓄積」です。ソリューションを提案し、「協調的」に実行するということは日本・世界を問わず、多様な価値観や考え方、文化を持っている人たちと一緒に働くことです。さまざまな価値観が存在することを認め、理解することが大前提です。場合によっては相反し、ぶつかり合うような価値観でもまとめ上げ、そこに新たな価値観を見出すことです。
体験にはうれしい、楽しいというポジティブな体験だけでなく、悲しい、悔しいというネガティブなものも含まれます。現実世界における実体験、仮想世界の仮想体験もあるでしょう。国内でも海外でも、できれば、小学校、中学校から、そうした体験を多くすることで、問題意識がクリアになり、それに基づいた行動ができるようになるでしょう。