グランドセイコー、日本的な美しさを象徴するブランドとして定着 米国、欧州から中国へ
一方、海外はコロナウイルスの感染は国内よりひどい状況ですが、米国、そして欧州、中国で意外と善戦しています。お客様もイーコマース(EC、電子商取引)に慣れていることから、我々がイーコマースを強化してきた戦略も奏功し、売れ行きはいいようです。
米国で「グランドセイコー(GS)」が高級ブランドとして認知されてきたことが、欧州や中国へとワールドワイドに広がってきた手応えを感じています。また、グランドセイコーのほかに、ダイバーズウオッチなどのブランドである「セイコー プロスペックス(Prospex)」の人気が高まり、両輪となって、善戦しています。海外の落ち込みは少ないです。
GSは2020年に60周年を迎えた歴史のあるブランドです。ただ、当初は「実用時計」としての最高峰という位置付けでした。しかし、現在は日本の匠(たくみ)の技を追求した「本物」としての高級ブランドへ転換を図っています。精巧なつくり、装飾、加工、装着感、部品ひとつひとつを手作りにより組み立てている点などをアピールしています。四季の変遷を織り込んだモデルなど、日本的な美しさを象徴するブランドとして定着しつつあります。
スイスやフランスなど欧州の高級ブランドとは違う価値が認められてきました。