「大過なし」は当たり前 プロセスからサービスまでトップが自分で考える
--- リーダーとして心がけていること、信条のようなものがあったら教えてください。
いま、日本の中を見渡した時、リーダーに「変革への挑戦」が足りないと思っています。いまのままでいいと思っているリーダーが案外多く、順番で社長になったような人たちで、無事に自分の任期を過ごし、バトンを次の人に渡せばそれでいいくらいに思っているのではないでしょうか。これでは社会は強くならないと思います。日本はだんだん人口が減っていきますし、何もしなければ、活力がなくなってしまいます。特に古い会社のトップにはがんばってもらいたい。「任期中、大過なく過ごしました」などと言ってもらいたくありません。大過なく過ごすなどというのは当たり前のことです。これだけみんな基礎ができているのですから、大過があっては困るわけです。
リーダーに必要なのは「チャレンジ・フォー・イノベーション」です。技術的なことだけではなくて、いろいろな意味でプロセスから資材調達、ファイナンスなども含めて、「変革への挑戦」をいつも意識した、自分で考えるリーダーにならないといけません。マネージャーはどうやるかを考える人ですが、リーダーは何をやるか、自分の組織では何をできるようにするかを考える人なのですから。