米国からの恩をアジアへ、留学生支援 帰国が条件、日本との架け橋期待
--- 趣味について、お聞かせいただけますか。いま、レノバの事業のほかに、取り組んでいることはありますか。
趣味といえば、時間があればあらゆる分野の本を読むことです。ただ、まだまだ、ビジネスで忙しい。この夏休み中も滞在先でなんやかやと、仕事関連の連絡をとっていました。
レノバの事業以外という視点でいうと、いま私が関心を持っているのは、アジアから日本への留学生支援です。2017年に千本財団という基金をつくり、日本で勉強したいという学生に対し、生活費や学費を支援して4年間サポートしています。ただし、いつか自分の国に帰って、その国の柱、リーダーになることを条件として求めています。
私自身、大学院時代にフルブライトの留学生として米国に行ったのですが、この体験こそ、私がリスクを取ってベンチャーを起こそうと思ったきっかけとなりました。これは、米国上院議員のフルブライト氏が始めた奨学金で、世界中の有意な若者に対して、米国で教育を受ける機会を与えてくれたのです。そのような機会を自分がもらったので、恩返しという意味もあり、ほんのささやかですけれども、このような取り組みをしています。日本での留学経験や仕事の経験を自らの国に持って帰り、リーダーとなり、国を興し、日本との架け橋になってもらえれば本望です。