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トップインタビュー

 「トップインタビュー」は企業や大学、団体のリーダーにお会いし、グローバル化や第4次産業革命、デジタルトランスフォーメーション、ESG(環境・ソーシャル・ガバナンス)、働き方改革など、ビジネスパーソンや学生のみなさまが関心のあるテーマについて、うかがってまとめる特別コンテンツです。さまざまな現場で活躍するトップから、いまを読み解き、未来に向けて行動する視点やヒントを探って、お届けします。

エネルギーに加え、期待を超えるサービスを 技術進化とらえ、ビジネスモデル刷新
中部電力 代表取締役社長 勝野 哲様Adobe PDF file icon

聞き手 日経メディアマーケティング社長
  大村泰
勝野 哲(かつの・さとる)氏
勝野 哲(かつの・さとる)氏
 トップインタビュー第26回は日本のエネルギー政策の大転換を成長の大きなチャンスととらえ、新たなビジネスモデルの構築を進める中部電力の勝野哲社長です。設備保守担当が長く、技術屋を自負、技術と現場を知り尽くしたトップが描くのは、あらゆるテクノロジーの進化をいかした、新しいサービスや価値の創造です。「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」へのチャレンジの進捗を率直に語っていただきました。
プロフィル
勝野 哲(かつの・さとる)氏 1977年慶應義塾大学工学部電気工学科卒業後、中部電力に入社。執行役員岡崎支店長、常務執行役員東京支社長、代表取締役副社長執行役員経営戦略本部長等を経て2015年代表取締役社長に就任。1954年生まれ、愛知県出身

分社化による新たなビジネスモデルの実践と「変わらぬ使命の完遂」

--- 2019年3月、前年に策定したグループ経営ビジョン実現に向けたマイルストーンとして「2021年度に連結経常利益1700億円以上」を経営目標として設定、具体的な行動をまとめた「経営課題への取り組み」を発表しました。取り組みに込めた思いを教えてください。

 東日本大震災以降、日本のエネルギー政策は大きく変わり、2016年には電力の小売り全面自由化、2017年にはガスの小売り全面自由化が開始されるなど、業界はいま、大競争時代に入っています。また、電力システム改革の最終段階として、2020年4月には送配電部門の分社化が予定されています。電気を発電し、送配電し、販売するというサプライチェーンの真ん中、送配電部門の事業領域が切り出され、競争するのは販売業者と発電業者となるのですから、従来のビジネスモデルを大きく変えなければいけません。また、低炭素化への強い社会的要請やデジタル化の急速な進展などにより、日本のエネルギー事業は歴史的な転換点を迎えています。
 「新たなビジネスモデルの実践」———。このような事業変化のなか、当社はさらなる成長をめざし、2016年からカンパニー制を導入し、それぞれの事業領域ごとにビジネスモデルの構築を進めてきました。2019年4月には、火力発電事業を東京電力(当時)と共同で設立したJERA(ジェラ)に統合し、2020年4月には送配電部門とともに販売部門の分社化を予定しています。各事業会社が異なる市場と向き合って、自律的に経営し、より強靭な企業グループへの成長をめざしています。
 具体的に、JERAについては、従来の供給エリアを越え、全国規模にエネルギーの卸販売を拡大し、スケールメリットを活かした、国際競争力のあるエネルギーを安定的にお届けしていきます。販売事業は、JERA以外のチャネルを含めた柔軟な調達に加え、幅広い事業者との機動的な協業を実現します。首都圏における販売事業を拡大し、安定・安価なエネルギーに加えて、暮らしやビジネスに関するあらゆるサービスをいち早く開発し、より多くのお客さまにお届けしたいと考えています。送配電事業は、先端技術を最大限活用しながら、引き続き良質な電気を安全・安価で安定的に届ける体制を整えます。 
 「変わらぬ使命の完遂」———。分社化によって、発電・送配電・小売という一連のバリューチェーンが分断されることになりますが、全体最適の機能を確立し、暮らしに欠かせないエネルギーを安全・安価で安定的にお届けするという変わらぬ使命を果たしていきます。あわせて、時代の変化を見据えた「新たな価値の創出」に挑戦し、期待を超えるサービスを先駆けてお客さまに届ける「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」をめざして取り組みを進めています。

1700億円はチャレンジングな数字、3つの成長分野へ5年間1000億円ずつ投資

--- めざす2021年度の連結経常利益1700億円の位置づけをお聞かせください。

 2018年3月に、2020年代後半に連結経常利益2500億円以上を達成するというグループ経営ビジョンを掲げました。2017年度実績が1285億円ですから、そのほぼ倍を10年後にめざそうということです。2021年度には節目の目標として1700億円という数字を掲げました。火力発電部門がJERAへの移管で連結会社適用から持分法適用会社扱いとなることに伴い、連結経常利益のマイナス要因となるため、チャレンジングな数字ですが、グループ経営ビジョン実現に向けた「マイルストーン」として、なんとか達成しなければならないと考えています。
 3月にまとめた「経営課題への取り組み」では、将来にわたる持続的な成長を確かなものにするため、新たに「成長分野への戦略的投資」の具体的な投資額を掲げました。「再生可能エネルギー事業」、「海外インフラ事業」、そしてコミュニティサポートインフラをはじめとする「新成長分野等」に対し、5年間でそれぞれ1000億円、計3000億円以上を投資します。将来の利益獲得の種となるもの、早い段階から実が刈り取れるものなど、投資のポートフォリオを考え、戦略的に実施していきたいですね。
 今後の社会に求められるのは「低炭素・脱炭素」です。我々はグループ全体でESG(環境/Environment、社会/Social、ガバナンス/Governance)経営を推進していますが、発電から販売にいたる、すべてのバリューチェーンであらゆる施策を講じてCO2排出量の削減に取り組み、エネルギー自給率の向上と低炭素社会の実現をめざしていきます。
 さまざまな企業と連携、ファンドへの出資などを通じて国内の再生可能エネルギー電源の開発・普及を行うほか、地域レベルでの地産・地消モデルの実施・支援にも取り組みます。家庭に対するエネルギーの最適利用を積極的に提案、お客さまの省エネルギー・省CO2活動に貢献します。こうした取り組みを通じて、地域に防犯や安全のネットワークができてくれば、まさにESGの「E(環境)」や「S(社会)」の実現になります。
 お客さま起点でサービスを提供することで、従業員一人ひとりが「自分たちが取り組んでいる活動自体がESGそのものである」ということに気付けば、自ずと意識も変わっていくでしょう。それが企業の「G(ガバナンス)」の部分にもつながっていくと期待します。

低炭素・脱炭素へ 再生可能エネルギー拡大へ新カンパニー

--- 低炭素・脱炭素というと、現在のベース電源やミドル電源となっている石炭や石油火力とちょっと結び付きにくいところも感じられますが。

 石炭は少なくとも2030年くらいまでは電源ポートフォリオの一翼を担うということが国のエネルギー政策でもうたわれています。エネルギー資源の乏しい日本において、将来にわたって安全かつ安価に安定的にエネルギーを供給していくためには、原子力、石炭・LNG(液化天然ガス)などの火力、再生可能エネルギーなどの多様な電源をバランスよく組み合わせることが重要です。火力発電事業については、JERAへの統合によるシナジー効果によって効率を上げながら、あるレベルで環境負荷の低い最新鋭火力へと計画的にリプレースするなどして、CO2の排出量や排出係数の目標を定めて管理し、PDCA(計画・実行・評価・改善)をしっかりと回していきたいと思います。
 CO2を回収して、貯留するCCSの技術を活用したり、カーボンリサイクルというかたちで再利用する技術なども必要になるでしょう。さらに将来を見据え、安定・安価な供給という原則を維持しつつ、脱炭素についても真剣に考え・行動していかなければいけないと考えます。当社では再生可能エネルギーについて、2030年ごろまでに200万kW以上の新規開発を目標に掲げ、この取り組みを加速するために、2019年4月に、再生可能エネルギーカンパニーを設置しました。

JERA、5年以内に年1000億円シナジー効果 海外燃料調達市場で確固たるポジション

勝野 哲(かつの・さとる)氏

--- JERAについては、グローバル化、海外事業の拡大という面でも大きな期待が込められていると思います。

 2019年、既存火力発電事業などをJERAに統合したことで、燃料の上流(油田開発、鉱区取得など)から調達、発電、電力・ガスの卸販売にいたる一連のバリューチェーンが完成しました。このバリューチェーンの最適運用や資機材調達の合理化などによるコストダウン、競争力のあるO&M(オペレーション&メンテナンス/運転・保守)事業など新たな事業領域の創出で、5年以内に年1000億円以上のシナジー効果を見込んでいます。
 海外の収益基盤を拡大し、海外での確固たるポジションを構築していきたいと考えます。JERAのLNGの輸入量は年間約3500万トンとなります。これは韓国1国分の輸入量に相当します。世界の買い主の中でもトップクラスの規模となり、その優位性を利用し、国際エネルギー市場で競争力のあるエネルギーサプライヤーになることをめざします。それぞれのすぐれた技術者の能力を融合させ、新しい技術同士がさらにシナジー効果を出していくということを期待しています。

大阪ガスと共同会社、双方の経営資源を融合 首都圏「思った以上に競争激しく」

--- 販売では、東京電力の牙城である首都圏へも進出しています。

 首都圏の販売では大阪ガスと共同で2018年4月にCDエナジーダイレクトを設立しました。グループ全体で2020年代後半までに300億kWhの電力販売をめざします。
 家庭用も含めた電力の全面自由化が始まってから丸3年が経ちます。この自由化にあわせ、当社は販売戦略として3つの柱を立てました。1つ目はこの中部エリアのお客さまへの新たなサービスの提供であり、電力の契約をいただいているお客さまにWEBサービス「カテエネ」の会員になっていただき、使った電気料金に応じたポイントの付与や、そのポイントが利用できる提携先の拡大、省エネ等のくらしに役立つ情報の提供などを行ってきました。2つめの柱がやはり需要の伸びが大きく、マーケットとしても魅力的な首都圏に進出すること、そして、3つめの柱がガスの全面自由化に合わせて、ガスの販売に参入しようということです。
 首都圏進出のカギとなるCDエナジーダイレクトですが、設立以降、思った以上に競争が激しくなっています。新電力会社もいろいろあの手この手を打ってきますし、もともと地盤のある東京電力との競争でも苦戦をしているというのが実態です。これからは価格だけではなく、生活に近い商材を扱っている企業――不動産やインターネット関連の企業――などと連携し、電気・ガスとあわせて「暮らしを豊かにする」サービス・商材をセットで提供・販売するという、「BtoBtoC」のようなビジネスモデルの構築が必要かと考えています。
「カテエネ」のサイトへ
CDエナジーダイレクト
中部電力と大阪ガスの合弁会社として、首都圏の消費者に電力・ガスの販売をはじめ、暮らしやビジネスに役立つ新しいサービスを提供することを目的に設立。それぞれが培ってきた経営資源、事業ノウハウを融合し、法人向けにも『電化技術や燃焼技術を駆使し経済性や環境性に優れたビジネスソリューション』を提供することをめざしている。IoT技術を活用したサービスなどを通じてエネルギー事業者の枠を超えた新たなビジネスモデルの構築・サービス提供を進めている。

家庭にもビジネスにもソリューション、モノづくり盛んな地元で鍛えた技能いかす

--- 首都圏の地域産業へのサービス提供も行っているのですか。

 家庭向け――いわゆるマスのコンシューマーであるお客さまと、大口の産業や商店、商業施設など業務用のお客さまとでは、提供するサービスも異なります。どちらも「ソリューション」と呼んでいますが、たとえば、マスのお客さまに対してはICT(情報通信技術)やIoT(すべてのものがインターネットにつながる)など先進技術とお客さまの暮らしをつなぐ「カテエネコネクト」ブランドを展開、お客さま同士やサービスがつながる「場」も提供していきます。
 一方、大きな工場など契約規模の大きなお客さまには、必要があれば、メーカーや施工会社などのパートナー企業を取りまとめ、設備の設計・施工から運用・保守までをトータルで提供しています。ビジネス向けのトータルエネルギーソリューション『「〇(まる)っと」ちゅうでん』と呼んでいます。これまでは電気を使う過程でのソリューションだけでしたが、設備の導入や更新時から一緒にお手伝いしていくという踏み込んだ形のサービスになります。
 このような取り組みは、モノづくりが盛んなこの中部エリアで、電力小売りの自由化がスタートした2000年から、もう20年近くも手掛けており、お客さまと一緒になってソリューションをやってきた経験によって、技術力や提案力に長けた人財も育ってきています。今後はこの経営資源を首都圏にも展開していきたいと考えています。

デジタル化技術を活用した新たなサービスの創出 見守り・防犯さらにシェアリングも

--- 4つの重点的な取り組みの4番目として「新成長分野の事業化加速」を挙げ、「コミュニティサポートインフラの創造」をうたわれています。

 今後、各ご家庭にスマートメーターと呼ばれる電力量計が設置されれば、すべてのお客さまとエネルギー・情報通信のインフラネットワークで結ばれることとなります。これにデジタル化の最新技術を活用することで、お客さま同士や、お客さまと企業・自治体など、あらゆるものが場所を越えてつながることになります。このように新しいサービスを提供するための次世代型の社会インフラを「コミュニティサポートインフラ」と呼んでおり、この構築に向けて取り組みを進めています。
 そしてこれからは、モノ中心のIoTに加えて、ヒト中心のIoHの世界へと大きく転換していく流れにあり、この視点から、暮らし、産業、コミュニティの潜在的なニーズにお応えできるサービスを展開していきたいと考えています。
 たとえば、毎日、同じ電気機器が動いていれば、生活に変化が起きていないということですので、離れた世帯に住む子どもが高齢の両親の家の電気使用量をモニターすることで、両親が健在だということを確認でき、遠隔で「見守り」ができます。また、ご家庭の電化製品のご利用状況を把握させていただくことで、エネルギーの効率的な利用に加え、快適な住環境や防犯が強化された安心な生活のご提供も可能になります。さらに、このサービスを複数のお客さまにご利用いただき、お客さま同士がつながることで、エネルギーシェアリングの普及を促すこともできます。可能性は無限に広がっていきますね。

コミュニティ支えるインフラを 専門性持つ事業者と連携・M&A、新ファンド立ち上げ

--- こうしたインフラの活用で、さまざまな社会問題の解決、新しいコミュニティの形も提供できるということですね。

 このようにさまざまなサービスを立ち上げて、事業化していくためのキーワードは、「低炭素化」、「デジタル化」、「お客さま起点」です。「コミュニティサポートインフラ」を創造し、つながることで広がる価値をエネルギーサービスとともにお届けすることで、「新しいコミュニティの形」を提供していきます。
 こうした成長戦略の実現に向けた新規事業の取り組みを強化するため、2019年4月、事業創造本部を設置しました。本部が中心となり、お客さまや社会のニーズに沿った新しいサービスのビジネス展開を一層加速していきます。
 これまでになかったサービスを開発・展開していくためには、先端技術や事業開発に精通した人財の活用や、業界の垣根を越えた事業者・業種とも連携していかなければなりません。必要があれば、M&Aやアライアンスも行っていきます。
 また、オープンイノベーションを加速していくため、50億円規模のコーポレートベンチャーキャピタル「中部電力コミュニティサポートファンド」を設立しました。

ライフ・ワーク・バランス大切、従業員の「安全と健康」配慮

--- 「働き方改革」に関する取り組みを教えていただけますか。

 従業員には、仕事に対して目標を持ち、それを成し遂げ、達成感を味わうことで、自己実現してもらいたいと考えています。いきいきと働くためには、心身の健康や充実した生活がベースとなるという考え方から、当社では「ライフ・ワーク・バランス」と呼び、推進しています。
 効率的に業務を進めていくためには、まずは柔軟な働き方ができる環境を作り上げていかなければなりません。このため、交代勤務者など一部を除く全社員にフレックスタイムを適用しています。在宅勤務や、自宅近くの事業所で仕事を行うサテライトオフィスなど、時間や場所を有効活用できるテレワークも導入しました。平日早い時間に退社できる「早期退社デー」も継続しています。
 柔軟な働き方に加えて重視しているのが、社員の「安全と健康」です。特に私は技術者なので、どうしても現場の作業安全が気になってしまいます。「すべての労働災害は防ぐことができる」ということが私の信念です。労働災害をなくすためには、当社従業員はもちろんのこと、請負会社の方も含めた全員が「ゼロ災」という同じ目標に向かい、一体となって安全活動に取り組むことが必要です。その活動をより実効性あるものにするためには、私をはじめとする経営陣もこれまで以上に全面的なサポートをしていきます。
 健康面に関しては電力会社として初めて、2019年の健康経営銘柄に選ばれました。健康はメンタル面も含めて、働くうえで一番の礎です。全従業員を対象とした人間ドック受診やメンタルヘルス対策など心と身体の健康づくりを積極的に進めています。今回の選定はそれが評価されたのではないかと思います。
勝野 哲(かつの・さとる)氏
健康経営銘柄
経済産業省が東京証券取引所と共同で、社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む上場企業を「健康経営銘柄」として選定したもの。長期的な視点から企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介することを通じ、企業による「健康経営」の取り組みを促進することをめざしている。2019年2月、第5回目となる「健康経営銘柄2019」に28業種37社を選定。中部電力は「電力・ガス業」の中で選定された唯一の企業。

「知・創・意」を実践し、総合力を発揮 カギは課長

--- トップ、リーダーとして心がけていることはありますか。 

 私は現場出身の技術屋で、電力設備、特に送変電設備の保守工事を長く担当してきました。その中で特に思い入れのあることとして、変電設備の機器の保全方法の改善があります。当時は、決められた時期に、機器を分解点検し、定期的に部品を交換していましたが、一律に行うことに疑問を抱いていました。このため、機器の使用環境や頻度、経年度合いなどに応じて必要な時期に保全を行う「状態監視保全」という方法に変えたいと思い、社内で粘り強く議論を重ね、改善を図ることができました。問題を見つけたら、それを何とかしたいという思いで真摯に取り組んできたと自負しています。
 従業員には今、やっている仕事のレベルをまずは上げていただきたい。そして、いろいろな変革にどんどんチャレンジしてもらいたいと思っています。
 私は「知・創・意」という言葉をよく使います。「知」とは設備を知り、技術を知り、人、つまりはお客さまや同僚を知るということです。「創」はそうした「知」をベースに想像力を高め、行動する目標を定める。そして、大切なのが「意」、強い意志を持って行動してもらいたいということです。
 個人個人もそうですが、組織の一番小さいセクションを課とすると、課長自身が率先して「知・創・意」を実践してほしい。課としての総合力を一番、発揮させられるのは課長です。課内の従業員のレベルや能力を把握し、1年の仕事を通じてさらなる高みをめざすよう導いてほしい。社員と管理職が情報を共有化していないと、チェックできません。チェックして余裕があればより高いレベルの仕事を任せ、目標が高過ぎたら少し軌道修正してあげないといけないでしょう。
 私は新任の課長職の研修には必ず参加しています。管理職は、「人を育てること」も大切な業務であることを認識して、日々の部下育成に励んでほしいと思っています。

鈴鹿の山を日帰りで 野草栽培、いまは「庭いじり」程度

--- 趣味は山歩き、山野草栽培と聞いています。

 山歩きはほとんど日帰りです。三重県の鈴鹿の山などに登っています。社長になってからは年に3回か4回くらいですね。年に1回、夏だけは仲間と山小屋に泊まります。その時は北アルプスか八ヶ岳あたりまで足を延ばします。
 現場の課長のころに、三重県・松阪に勤務していましたが、その際に、周りにいる人たちが山野草の栽培などをいろいろ教えてくれました。和蘭、羽蝶蘭やキンポウゲ科の花が多かったので、雪割草を中心に一時期、凝っていました。いまは「庭いじり」程度ですけどね。
(左)勝野 哲(かつの・さとる)氏<br />
(右)大村泰
(左)勝野 哲(かつの・さとる)氏
(右)大村泰
(掲載日 2019年6月19日)

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