定義(1)はESG投資の方法論であり、投資対象企業を選択するときに企業のE、S、Gの3種類の情報を利用するということを言っています。このESGの情報は、投資で伝統的に使われてきた企業の利益や売上高などの財務情報とは異なるため、非財務情報と呼ばれています。なお、これらの非財務情報を既存の財務情報と組み合わせて総合的な投資情報として使うことも可能です。この組み合わせる投資手法をESGインテグレーションと呼んでいます。
定義(2)はESG投資によって投資家はどんなリターンを狙っているのかを説明しています。「経済的リターン」とは株価の変化や受取配当金など一般的な意味の投資リターンのことです。一方、「社会的リターン(社会的インパクト)」とはその投資によってもたらされた社会的な貢献のことを指します。たとえば、温暖化ガスの排出量を減らし環境に貢献することができた、あるいは、地域の新規雇用を通して地域の経済活性化に貢献することができた、といったことです。もちろん、この「社会的リターン」は長期的に「経済的リターン」につながるという大前提があるのは言うまでもありません。