Session 1 金融工学への導入としての確率・統計 10:00~11:00(60分)
- 1. 導入 ― リターンとリスク
- ・ リターンの不確実性とは ― 不確実な資産価値の変化をどう捉えるか
- ・ リスクをどうやって定量的に表すか ― リターンの2乗平均の意味
- ・ リスクの大きさと資産変動 ― 標準偏差の大きさによる違いをシミュレーション
- 2. リターンの確率分布とリスクの関係 ― ランダムの中の規則性
- ・ リターンの分布 ― グラフにすると分かりやすい
- ・ リスクと確率分布 ― リスクを定量化するとはどういうことか?
- ・ リターンの確率分布の比較 ― TOPIXと国債インデックスの違いを数値で表す
- ・ 確率分布の特徴 ― 性質をおおまかに特徴づける
- ・ 正規分布の性質を理解する ― ポートフォリオのリスクも個別銘柄と同様
- ・ リターンの正規分布仮定 ― 確率変動の扱いを楽にする
- 3. リスク推定方法 ― 理屈より目的
- ・ 実際の資産のリターン分布と性質 ― 標準偏差だけでは計測できないリスクの存在
- ・ 分散・共分散の推定方法 ― オプションのIV or ヒストリカルデータ
- ・ 実用的なリスク推定方法 ― 単純法と指数減衰法
- 4. 相関係数と回帰分析 ― ポートフォリオ理論への導入
- ・ 2つの確率変数 ― 株式の日次リターンを確率変数と考える
- ・ 相関係数 ― 確率変数の動きから相関関係を捉える
- ・ 回帰分析 ― 標準偏差を等しくする
Session 2 ファイナンス理論と実務の接点 11:00~13:00(120分)
- 1. ポートフォリオ理論 ― よい投資とは何なのか
- ・ ポートフォリオ理論の基本的な考え方 ― ポートフォリオの期待リターンとは?
- ・ ポートフォリオのリスク ― 3資産で効率的フロンティアを描くとどうなる?
- ・ ロボアドバイザーの裏側 ― 基本原理は極めてシンプル?
- 2. アクティブ ― ウェイト・リターン・リスク
- ・ アクティブ運用とパッシブ運用 ― ファンドマネジャーは何をコントロールしているのか
- ・ ウェイトとリスク・リターン ― アクティブウェイトとベンチマークウェイト
- ・ アクティブリスク(トラッキングエラー)の推定 ― 原理はトータルリスク推定と同じ
Session 3 ファクターモデルの活用 14:00~16:30(150分)
- 1. ファクターモデル ― リターン相関の構造
- ・ ファクターモデルの位置付けと考え方 ― 複数の銘柄を共通に動かす要因を探る
- ・ なぜ銘柄間に相関があるのか
- ・ ファクターモデルと共通要因 ― 銘柄間の相関構造を明らかにする
- ・ ファクターモデルの構造と用途 ― どんな時に利用するのか
- ・ ファクターモデルと銘柄情報
- ・ 情報の集約 ― ファクターモデルは大量の情報を集約するための有用なツール
- ・ ファクターモデルによる分析例 ― リスクインデックス・エクスポージャー
- 2. シングルファクターモデル ― マーケットが相関の源
- ・ β(ベータ)の求め方 ― β値の特性を理解する
- ・ シングルファクターモデルと銘柄間相関 ― ファクターに対するβ値から相関を求める
- ・ 期待リターンとリスク ― 銘柄のリターンとリスクはどこからくるのか?
- ・ リターンとリスクを分解する仕組み ― リターンもリスクもファクターモデルで分解できる
- ・ シングルファクターモデルの活用と応用範囲
- ・ 2銘柄で考えよう ― 個別銘柄の具体例と各種数値の前提
- ・ β(ベータ)の合成
- ・ ポートフォリオのリターン分解とリスク分解 ⇒ アクティブリターン・リスク分解
- ・ シングルファクターモデルとアクティブ運用
- ・ アクティブポートフォリオ構築(Excelによる最適化デモ)
- 3. マルチファクターモデル ― 複数の相関の源
- ・ マルチファクターモデルの基本構造 ― モデル形式と銘柄相関
- ・ ファンダメンタルズベータ ― マルチファクターモデルからの計算方法
- ・ 実務で多く使われるモデル ― Barraのスタイルファクターと業種ファクター
- ・ 感応度先決め型(1) ― ファクターリターンとファクター感応度
- ・ 感応度先決め型(2) ― ファクター標準化とファクター共分散
- ・ 感応度先決め型(3) ― スペシフィックリスク推定モデル
- ・ マルチファクターモデルの活用 ― 理論から実務へ
- ・ トータル分解とアクティブ分解
- ・ アクティブリターン分解とアクティブリスク分解
- ・ ファクターモデルによるアクティブリスク計算 ― ポートフォリオのリスクは計算で求まる
- ・ マルチファクターモデルとアクティブ運用(学習用ツールを用いたデモ) ― マトリョーシカ
- ・ アクティブエクスポージャーアクティブ感応度を変化させる
- ・ ポートフォリオの設計(Plan)⇒ 最適化とアクティブリスク分解(Do)⇒ ポートフォリオのチェック(See) ― アクティブリターンの要因分解
Session 4 アルファの獲得とクオンツ運用 16:30~17:00(30分)
- 1. クオンツ運用 ― 一番わかりやすい運用
- ・ ポートフォリオ構築プロセスの全体像
- ・ アノマリー ― 存在理由を知ることによる効果的な活用
- ・ アルファの合成 ― アノマリーをアルファへ変換する
- ・ アルファ構築の流れ ― AI運用?
- ・ クオンツファンド ― 決められている条件と決めるべき条件
- ・ ポートフォリオ構築へ ― 取るべきリスクと取ってはいけないリスク
- ・ ポートフォリオ最適化とシミュレーション ― 幻想ではなく現実を見るために
- 2. インフラ ― 大変です
- ・ データベースの構築と求められるもの
- ・ 考慮すべき点 ― 高速性と網羅性と正確性のトレードオフ
- ・ 社内分析環境 ― 原データ → クリーニングデータ → 加工データ → ツール
- ・ 各種ツール ― 目的別に要求されること