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ESG投資の実務

概要 Outline

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター「ファンドマネジメント講座」ESG投資の実務【※2025春季日程で開講予定】

【※ご参考:前回(2024秋季日程)の開講時の内容です】

日時 2024年 9月13日(金) 10:00~17:00(お昼休憩 13:00~14:00)
プログラム
概要
 世界的にESG(環境、社会、企業統治)投資が拡大しています。日本でも、コーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードが制定され、2017年 7月にはGPIFが1兆円の投資を発表するなど、拡大に向けた動きが加速してきています。
 資産運用の実務においても、個別の議決権行使や建設的な対話の実施などの取り組みが広がってきているといわれていますが、実際のところはどうなのか? 本当にESG投資で中長期的にパフォーマンスを上げていくことができるのか? 評価基準はどうなっているのか? AI運用が台頭・進化する中、ESG投資はアナリストやファンドマネージャーにどう強みをもたらすのか? といった諸々の議論が繰り広げられています。
 本講義では、これまでの歴史的背景、最新動向、将来展望も踏まえながら、ESG評価機関やアセットマネジメント会社における事例に基づいた実際の取り組み方について詳説します。資産運用会社の運用部門、企画や営業部門等のフロント、ミドル、コンプライアンスだけでなく、年金スポンサーを含む機関投資家、情報ベンダー/システム会社、監査法人など幅広い層の方々にお奨めするプログラムです。
講師 徳田 展子(一般社団法人日本投資顧問業協会 ESG室長)
黒田 一賢(モルガン・スタンレーMUFG証券 日本サステナビリティ・リサーチ・ヘッド)
横谷 宏史(ピクテ・ジャパン 執行役員 商品本部長)
林 寿和(Nippon Life Global Investors Europe Plc Chief Director)
会場
  • ★秋季日程は「Zoom」によるオンライン受講、または日本橋キャンパスでの対面受講のいずれかを選択していただきます。

早稲田大学日本橋キャンパス
東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング(コレド日本橋)5F
受講料 48,000円(税込)
お問合せ先 wasedafmib@nikkeimm.co.jp
コンテンツ Contents

Session 1 歴史と概要、ESG投資を一歩先に進めるためのヒント 10:00~11:30(90分)

徳田 展子(一般社団法人日本投資顧問業協会 ESG室長)

  • 1. ESG投資の歴史と変遷~倫理・SRI投資からESG投資へ
  • 2. 投資家が抱える課題
    • ・ なぜ機関投資家はESG投資を行うのか
    • ・ ESG投資を行ううえでの課題
  • 3. 深化するESG課題に踏み込む
    • ・ リスクが潜むサプライチェーン
      • ‐ 人権問題
      • ‐ 水資源問題
      • ‐ 森林問題
      • ‐ 気候変動問題
    • ・ 水産業と畜産業におけるESG課題
  • 4. 加速する企業の取組みと機関投資家の行動
    • ・ 重要視される統合報告書
    • ・ 活発化する企業と投資家の対話
    • ・ 様々なイニシアチブへ参加する企業と投資家
    • ・ 気候変動をめぐる動向
  • 5. これからのESG投資との向き合い方
    • ・ インベストメントチェーンの各プレイヤーに期待される役割
    • ・ 制度化に向かう海外
    • ・ 広がるESG投資

Session 2 ESG評価機関の取り組み 11:30~13:00(90分)

黒田 一賢(モルガン・スタンレーMUFG証券 日本サステナビリティ・リサーチ・ヘッド)

  • 1. ESG評価機関とは
    • ・ ESG評価機関の概要
    • ・ これまでの発展経緯~欧州/北米/日本
    • ・ 現在の世界的な勢力図
  • 2. 評価方法・内容
    • ・ 評価方法
      • ‐ 公開情報調査
      • ‐ 質問票調査
      • ‐ 不祥事調査
    • ・ 評価内容
      • ‐ 環境/社会/ガバナンス/その他
  • 3. ESG評価機関のサービス概要
    • ・ 格付
    • ・ スコア
    • ・ 発行体評価レポート
    • ・ テーマレポート
  • 4. 評価の活用方法
    • ・ ユニバース構築
    • ・ インデックス組成
    • ・ エンゲージメント
    • ・ 議決権行使
    • ・ グリーンボンド・ソーシャルボンドの発行体評価格付
    • ・ SDGs投資の視点

Session 3 アセットマネジメント会社の取り組み1~ESG債券投資 14:00~15:30(90分)

横谷 宏史(ピクテ・ジャパン 執行役員 商品本部長)

  • 1. 債券におけるESG投資概観
    • ・ 投資家の立ち位置、ESG投資の動機
    • ・ パッシブ運用vsスマートベータ運用vsアクティブ運用
    • ・ ESG債券投資の類型と債券種別ごとの有効性
    • ・ 信用格付けとESG評価
  • 2. ESG債(グリーンボンド等)投資
    • ・ ESG債市場の概観と特徴
    • ・ サステナビリティ・リンク・ボンド
    • ・ ESG債投資の課題
  • 3. 債券運用におけるESGインテグレーション
    • ・ ESGインテグレーションの目的と類型
    • ・ ESGインテグレーションの実例(R-Factor)
  • 4. パリ協定と気候変動投資
    • ・ 気候変動投資における論点
    • ・ EU気候ベンチマーク
    • ・ パリ協定準拠ベンチマーク(PAB)
  • 5. 債券におけるESG投資の今後の展開
    • ・ 開示規制をめぐる動向(SFDR)
    • ・ 債券におけるESG投資の今後の展開

Session 4 アセットマネジメント会社の取り組み2~ESG株式投資 15:30~17:00(90分)

林 寿和(Nippon Life Global Investors Europe Plc Chief Director )

  • 1. 運用機関におけるESG評価
    • ・ インベストメントチェーンにおけるESG評価の実施主体
    • ・ 運用機関とESG評価機関の役割分担の類型化
    • ・ ESG評価をデザインする ~ ESG評価の目的とアプローチ
    • ・ ESG評価の多様性と情報ソース ~ 非財務情報開示の充実化
    • ・ ESG情報開示基準等の果たす役割と課題
    • ・ コンピュータを用いたシミュレーション
    • ・ 公開情報に基づくESG評価の留意点(情報量影響、印象管理影響)
  • 2. 運用機関におけるESGインテグレーションの実際
    • ・ ESGインテグレーションを理解するための3つの視点
      • ‐ 具体的にどのようなESG要因をインテグレートしているか
      • ‐ どのような体制・仕組みによってインテグレートしているか
      • ‐ 運用プロセスのどの段階においてインテグレートしているか
    • ・ ポートフォリオ構築段階におけるESGインテグレーションの例
    • ・ 企業価値評価段階におけるESGインテグレーションの期待と例
    • ・ 株式アナリストによる投資推奨までの流れ
    • ・ 予測のアプローチ ~ ESG要因の影響を長期業績予想に織り込む
  • 3. 運用機関におけるスチュワードシップ活動~エンゲージメント、議決権行使
    • ・ フォーキャスティング(予測) vs. バックキャスティング
    • ・ 協働(集団的)エンゲージメント ~ 海外の例
    • ・ ゲーム理論に基づく分析からの示唆
  • 4. インパクト投資の概要 ~ 上場株式投資を中心に
    • ・ インパクトをより重視する投資(インパクト投資)の潮流
    • ・ 上場株式におけるインパクト投資
料金 Price

48,000円(税込)
※記載の受講料は、日本国内からのお申し込みに限ります。海外からお申し込みをされる場合は、別途事務局へご相談ください。

早稲田大学FM&IB講座事務局(TEL.03-4232-7463/wasedafmib@nikkeimm.co.jp)の営業時間は、休日を除く月曜日~金曜日の10時~17時です。日程・講師・内容・時間割等は、都合により変更させていただく場合がございます。