NIKKEI Media Marketing

導入事例

導入事例 Case Study
経済学部 学部長 特任教授 徳永 澄憲 氏(左から3人目)<br />
経済学部 教授 八木 エドワード 氏(右端)<br />
経済学部 特任教授 永田 雅啓 氏(右から2人目)<br />
経済学部 図書館長 教授 下田 健人 氏(左から2人目)

グローバル人材育成のため
「英語で世界経済を語る力」を磨く

麗澤大学

経済学部 学部長 特任教授 徳永 澄憲 氏(左から3人目)
経済学部 教授 八木 エドワード 氏(右端)
経済学部 特任教授 永田 雅啓 氏(右から2人目)
経済学部 図書館長 教授 下田 健人 氏(左から2人目)

導入しているサービス
  • Nikkei Asian Review(教育機関向け)

 グローバル人材の育成に力を入れている麗澤大学は経済学部に「グローバル人材育成専攻」を開設し、英語による専門講義と多彩な留学プログラムを展開している。学生たちは世界で活躍できるエコノミスト、ビジネスリーダーになることをめざし、マクロ経済や金融、産業・企業活動、マーケティングなどについてその基礎から実例の研究やデータに基づいた分析手法などを学んでいる。学生のうちからリアルなビジネス感覚を身に付けることを目的に、教材のひとつとして、日本経済新聞社のアジア情報英文メディア「Nikkei Asian Review(NAR)」を採用、講義の活性化に役立てている。経済学部長の徳永澄憲特任教授と八木エドワード教授、永田雅啓特任教授に、その狙いと効果、学生たちの反応などをうかがった。

外国語による教育と海外留学促進でグローバル人材を育てる

―――麗澤大学がグローバル人材の育成に力を入れている理由を教えてください。

徳永氏:首都圏にある私立・文系の大学を取り巻く経営環境は少子化などの影響もあり、厳しい状況にあります。大学の特色を最大限に発揮し、戦略的に取り組んでいく必要があります。麗澤大学は創立当初から創立者の廣池千九郎が掲げた「知徳一体」の建学の理念に基づいて、実学・語学教育を重視し、世界の人とのコミュニケーション教育に力を注いできました。学則でも「世界的・国際的識見を備えた有能な人材の育成を目的とする」ということをうたっています。

―――具体的にどのように取り組んでいますか。

徳永氏:(1)英語による教育の充実(2)学生の海外留学の促進(3)学内のグローバル化(外国人教員・外国人留学生の受け入れ、受け入れに伴う環境整備)の3つの方策を柱としています。最近のトピックとしては、経済学部・経済学科に「グローバル人材育成専攻」という専攻を設けました。八木エドワード教授や永田雅啓特任教授らを招き、英語をベースにした授業を行っています。

 学生の多くは最初、英語の授業がわからず四苦八苦していますが、1年も経つと英語で授業するのが当たり前になります。経済学や経営学などの専門講義を英語で受講することで、「英語で世界経済を語る力」を獲得することが可能になります。国内外のグローバル企業でインターンシップを体験する授業も多数用意しており、本物のグローバルビジネスを学生のうちに経験することができます。

全員がパスポートを取得、「世界」を体験する

―――学生が積極的に留学していますね。

徳永氏:グローバル人材育成専攻では入学直後に全員がパスポートを取得し、卒業までに原則全員が2~3週間の短期留学や半年~1年の長期留学をします。専門留学をめざすスーパーグローバルコース(Sコース)では2年次に半年~1年、北米、ヨーロッパ、アジアの各国に留学します。2020年度の入学者からはダブル・ディグリー制度を始める予定です。オーストラリアのサザン・クロス大学と提携、同大学に2年間留学することで経済学士号(麗澤大学)とBachelor of Business(サザン・クロス大学)の2つの学士号が取得できるプログラムです。

 英語の学習はあくまでも世界で活躍するための「基礎固め」に過ぎません。卒業後、日本企業の海外部門や国内の外資系企業、海外のグローバル企業、国際公務員など、世界で活躍する道を開く狙いがあります。オーストラリア以外でも北米やヨーロッパ、アジア各国で本学部の堀内先生や永田先生が中心になって協力校を開拓しており、こうした国の優秀な大学への留学も順次、進めていく予定です。
校舎かえで

英語を使いこなすのは当たり前 NARでその先の専門知識を磨く

―――NARはどのような役割を果たしているのでしょうか?

徳永氏:学生には常に、朝起きて新聞を読むのと同じように、学校に来たらまずNARを見ることを習慣づけるよう、話しています。そこで英語の記事を読み、アジアの情報、専門的な知識を得るため、NARを活用するように、啓蒙しているところです。

 学生に期待する「品格あるグローバルリーダー」となるうえで、英語を使いこなせることはもはや当たり前です。学生は今まで、英語で情報を取得する習慣がなかったのです。専門書は英語で読んでいたかもしれませんが、留学したときには専門分野だけでなく、一般教養も話せなければ、雑談もできません。NARにはそうした情報も掲載されています。

 下田図書館長と相談し、昨年はトライアルで、そして今年はそれを踏まえて本格的に全学部でNARが利用できる体制を整えました。現在は図書館の畑野事務長の協力で学内の電子ジャーナル(サイト)のトップ画面から簡単にNARにアクセスできるようになっています。

信憑性・妥当性のある英文データが欲しかった

―――具体的に、授業の中ではどのようにNARを活用していますか?

Nikkei Asian Review
八木氏:私の授業では「Evidence Based Decision Making(データに基づく問題解決能力)」を重視しています。今、グローバル経済が一番求めている人は問題解決能力のある人です。その能力を磨くためには、データを読んで分析し、論理的に答えを作っていくプロセスが必要です。学生はグローバル社会で活躍していくわけですから、そのデータも英語で取得していかなければなりません。

 ネット社会の今日、溢れるほどの情報がありながら、客観的な信憑性、妥当性のあるデータは非常に少なく、セカンダリーソース(二次情報)のため、情報価値の古いものが多いです。学生が役に立つ有意義なデータをどこに求めるかというと、米国の「ニューヨーク・タイムズ」、オーストラリアの「サン」、英国の「ガーディアン」などに行き着くのですが、日本ではやはり日本経済新聞社の「日本経済新聞」ということになります。

 信憑性や信頼性、妥当性が高くウェブならではの速報性もあるNARを使って、実際の経済問題や経営問題を取り上げて、データをきちんと調べて、問題を解決していくという内容をめざしています。

アジアの事例が有用と判断、学生の就活を後押し

徳永氏:私は1年生の授業で米国のグレゴリー・N・マンキューという経済学者が書いている「Principle of Economics」を使いましたが、やはり中心となるのは米国の事例です。麗澤大学としては学生にアジアに進出している日系企業に就職する機会を与えたいという狙いがありますから、NARを使ってアジアの事例をもっと取り入れたいと考えました。NARには動画ニュースもあるので、ヒアリング力の向上のため、学生に見るように推奨しています。

優秀な学生はNARを使いこなしてリポートを提出

永田氏:私はこの4月から授業で利用するようになったのですが、あるテーマを出して学生たちにNARを使って調べることを課題にしました。最近、話題になっている日本企業の不祥事についてです。なぜ、不祥事が続くのか、どうしたら防げるのか、ブランド力にどのような影響を与えたかなどを聞いたものでした。学生のなかには理解の度合いに差が大きいのも確かですが、ある留学生はNARで日本企業の事例を調べて、関連記事もきちんと載せて、それに対するコメントも付けてリポートを提出してきました。

 結論としては法律を厳しくすれば不祥事は防げるとまとめてありましたが、日本の商習慣からすると、単に法律を厳しくすることでは根本的な解決策にはなりません。日本の商習慣に合った、どのような解決策が考えられるかなど、学生のリポートを元に、ディスカッションを重ねていくと、学生の理解がさらに深まっていくと感じました。
校舎あすなろ

本日は、貴重な時間をいただきまして、ありがとうございました。

(日経MM情報活用塾メールマガジン6月号 2018年6月25日 更新)

プロフィール

大学名 麗澤大学
1935(昭和10)年、大学の前身である、道徳科学専攻塾として開塾。創立者である廣池千九郎が提唱した道徳科学「モラロジー」に基づく知徳一体の教育が基本理念。学生生徒の心に仁愛の精神を培い、そのうえに現代の科学、技術、知識を修得させ、国家、社会の発展と人類の安心、平和、幸福の実現に寄与できる人物の育成をめざしている。TES Global社の「THE世界大学ランキング日本版2018」では国際性分野にて全国12位(千葉県では1位)とトップクラス。
創立 1935年
所在地 千葉県柏市光ヶ丘2-1-1
学生数 2,712人(2018年5月1日現在)
学部 外国語学部、経済学部
Webサイト http://www.reitaku-u.ac.jp/