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日経POS情報で調べた

缶チューハイ 売れ筋ランキング

上位に「こだわり」「度数アップ」サントリー、追う"老舗"ブランド 手軽に酔えるバラエティ、さらに豊富に

 今回は、秋の夜長を迎え、晩酌に人気が高まっているアルコール飲料、缶チューハイの売れ筋ランキングを紹介する。日経POS情報に収録している全国のスーパーマーケットの売り上げデータを集計。2019年9月の千人当り金額でランキングした。

2019年9月1日~9月30日  缶チューハイ 売れ筋ランキング

順位 名称 千人当り金額
(※1)
カバー率
(※2)
平均価格
(※3)
1位
サントリー こだわり酒場のレモンサワー 350ML 300.5 86.1% 99.4
2位
サントリー -196℃ストロングゼロ<ダブルレモン> 500ML 266.6 97.4% 141.3
3位
宝 「焼酎ハイボール」<レモン> 500ML 257.3 78.3% 135.1
4位
キリン 氷結シチリア産レモン 350ML 248.3 98.0% 101.6
5位
サントリー こだわり酒場のレモンサワー 500ML 243.2 62.9% 140.5
6位
宝 「焼酎ハイボール」<レモン> 350ML 228.2 83.9% 97.6
7位
キリン 氷結シチリア産レモン 500ML 198.5 93.7% 150.6
8位
サントリー -196℃ストロングゼロ<ダブルレモン> 350ML 196.2 98.5% 99.8
9位
キリン 本搾りチューハイグレープフルーツ 350ML 195.9 92.4% 102.9
10位
サントリー -196℃ストロングゼロ<DRY> 500ML 169.4 86.8% 140.8
11位
サントリー こだわり酒場のレモンサワー 350MLX6 157.7 48.2% 560.9
12位
キリン 氷結チューハイグレープフルーツ 350ML 157.2 97.4% 101.6
13位
キリン 本搾りチューハイレモン 350ML 155.2 88.1% 103.0
14位
宝 「焼酎ハイボール」<ドライ> 500ML 154.0 73.1% 134.8
15位
宝 「焼酎ハイボール」<ドライ> 350ML 152.2 81.1% 97.1
16位
サントリー ほろよい<白いサワー> 350ML 147.7 98.0% 99.4
17位
サントリー ほろよい<洋梨&りんご> 350ML 145.2 80.9% 98.7
18位
キリン 本搾りチューハイグレープフルーツ 500ML 132.4 65.5% 153.1
19位
サントリー ほろよい<杏仁&マンゴー> 350ML 129.7 80.5% 98.7
20位
サントリー -196℃ストロングゼロ<ダブルグレープフルーツ> 500ML 124.7 94.4% 141.3
(※1) 千人当り金額 千人の客が来店したときに、その商品がいくら(円)売れたかを示します
対象期間での販売金額合計÷対象期間の来店客数合計×1000
(※2) カバー率 対象商品が売れた出現店舗の、対象店舗全体に対する割合(%)
対象期間内に販売実績のある店舗数÷対象期間内の対象店舗数×100
(※3) 平均価格 対象期間での販売金額合計÷対象期間での販売個数合計
 日経POS情報によると、9月の缶チューハイ全体の千人当り金額は1万2,889円と前年同月比13%伸びた。商品数は前年同月より約150個増えて1,154個となり、缶チューハイ市場は一層の広がりをみせている。消費者の節約・家飲み志向を反映し、家庭で本格的な居酒屋の味が楽しめる商品に加え、アルコール度数が高い商品や糖類ゼロというコンセプト商品などが市場をけん引している。
 首位はサントリースピリッツの「こだわり酒場のレモンサワー 350ML」。19年3月に発売、飲食店のレモンサワー人気を踏まえ、複数の原料酒で居酒屋の味を追求し、消費者の家飲み需要を取り込んだ。18年2月に発売され大ヒットした「こだわり酒場のレモンサワーの素」という瓶入りのリキュール商品がベースとなっている。5位に500ML。11位に350ML×6缶がランクインした。
 2位は同社「マイナス196度 チューハイ ストロングゼロ ダブルレモン 500ML」。マイナス196度の極低温の液体窒素で凍結、粉砕したレモン果実を使った。2009年の発売当初のアルコール度数は8%で、14年以降9%に上げている。アルコール度数が高く、手軽に酔える点や甘いなかにもレモンの渋みがある味わいで、食中酒として若い世代の支持を広めた。同シリーズは、8位に350ML、10位に「ドライ 500ML」が入った。
 3位は、宝酒造(京都市)の「焼酎ハイボール レモン 500ML」。昭和20年代の東京下町で「焼酎ハイボール」として生まれた「チューハイ」の味わいを追求した辛口チューハイだ。アルコール度数は7%とストロング系より少し低く、焼酎特有の匂いや味もおさえられているため、焼酎が苦手な消費者にも人気だ。
 4位は、キリンビール「氷結 チューハイ シチリア産レモン 350ML」。同社は氷結を2001年に発売し、翌年から10年まで首位ブランドとして男女問わず幅広い年齢層に支持され、缶チューハイ市場を活性化させた。
 10月の消費税率アップによって、消費者の節約志向はますます高まるだろう。ビールよりも比較的安いのに、味やアルコール度数などが豊富で、選ぶのも楽しい缶チューハイ。アルコール度数が低めで季節限定のフレーバーに特化した商品も次々と登場している。1本で手軽に酔える缶チューハイに今後もお世話になる人が増えそうだ。
(日経MM情報活用塾メールマガジン10月号 2019年10月30日 更新)
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