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導入事例

導入事例 Case Study
広報課長 安田 智宏 氏

創立140周年へ変革を加速、
『大学ブランド調査』で認知度を定点観測

関東学院大学

広報課長 安田 智宏 氏

導入しているサービス
  • 大学ブランド・イメージ調査

 2024年に創立140周年を迎える関東学院大学が、猛烈な勢いで変革への舵を切った。「建学の精神に基づき、これからの共生社会の創造と持続的発展に貢献する大学」を旗印に掲げ、「教育」「研究」「社会連携」「かたち」の4つの分野で10年に及ぶ未来ビジョンを策定。ラグビーや駅伝など学生スポーツ界での雄という、かつての偏ったイメージを払しょくし、地域や現実社会と緊密に結びついた教育・研究機関に飛躍する大きな仕掛けが進んでいる。
 「大学が社会のイノベーション・ハブになりうるか」(安田智宏・広報課長)という野心的な次なる目標に向かって、大学改革のスピードはさらに加速する。大学と社会の接点、企画・広報部門として変革の一翼を担う広報課の安田課長に、現在の方向性や課題、そして、長年活用していただいている「大学ブランド・イメージ調査(日経BPコンサルティング)」の役割などを伺った。

かなりのスピードで大学改革に取り組んでいらっしゃるように映りますが、ビジョンに基づいた具体的な施策や成果はどうなっていますか?

 教育の分野で言えば、2013年に理工学部、建築・環境学部、看護学部を、15年は国際文化学部と社会学部、栄養学部、教育学部の4学部を、16年には人間共生学部を改組・新設したのに続き、17年4月には経営学部と法学部・地域創生学科がスタートします。07年には5学部だった体制が、学部の改組・新設で17年には11学部まで一挙に増えます。

 社会連携では、14年に社会連携センターを設立しましたが、全学的、組織的な社会連携は全国的にも珍しかったせいか、初年度に100件を超える企業や自治体からのコラボレーションのオファーが舞い込むほどでした。現在は、神奈川県内の商業施設の再活性化や民間企業の商品開発などで学生とのコラボを進め、成果を出しています。プロジェクト型の授業といいますか、フィールドワークを通じた学びを実現しています。今年4月には全学部を対象にした「かながわ学」という講座も始めました。

 学部生と大学院生を合わせて1万1千人という規模を維持しながら、教育や研究の面で特色を明確にするとともに、地域性を意識した取り組みを進めています。スピーディーな改革が出来る要因の一つには、現在の学長と理事長がいずれも民間企業の出身者という点も見逃せません。とにかく決断がかつてないほど早くなりました。

こうした大胆な変革運動のきっかけは、どのようなことでしたか?

 当校は1990年前半から2000年代後半まで、認知度を上げるための投資をほとんどしてきませんでした。その結果、かつては年間3万7000人を数えた志願者数が2009年には7400人と、5分の1まで激減したのです。確かに、ラグビーや駅伝が全国レベルの強豪校だった時代はありましたが、スポーツ一辺倒では知名度は上がっても認知度は上がりません。受験者の増加に結びつかないことがハッキリしたのです。そこで、2010年から、「志願者数」を一つの成果指標としながら、どのような学校として社会的に認知され、どのような学校を目指すべきかということを考え始めました。さらに、2012年からは当校独自で、首都圏などの高校3年生とその保護者500人を対象にイメージ調査を実施しています。地道にやっていけば認知は上がっていくと確信しています。また、現在の大学教育の指標は受験者数や就職率といった入口・出口の数字となっていますが、今後は、人口動態の変化に伴って、これも変わっていくと考えています。

「大学ブランド・イメージ調査」は2013年から毎年ご購入いただいていますが、その理由はなんでしょうか?

 独自調査の結果は、対象エリアを狭めたこともあってか、ローカル・ブランドとしては一定の認知を得ていますが、大学の取り組みに対する反応の振れ幅が年度ごとに大きくなるという特徴があります。我々としてはやはり、ナショナル・ブランド力と言いますか、「社会的評価」も一方で重視しているので、受験生や保護者だけではなく、広く一般の見方を知るために「大学ブランド・イメージ調査」を利用しています。「大学ブランド・イメージ調査」は国内9地域を対象に、中学生以上の子を持つ父母、教育・研究関連の従事者、一般人の意見がベースになっていますので。

 利用方法としては、もちろん、当校のようなミッション系、あるいは、神奈川県内グループ系という括りで比較検討することもあります。ただ、調査エリアや調査対象が広いという特色を活かし、全国的な規模で一般人や企業人が抱く当校のイメージを時系列的に把握することに力点を置いています。特定の競合校はさほど強くは意識していません。

 大学改革の実効性をあげるには、定量的、定性的なデータの積み重ねがなければ、きちんとした議論はできません。現状認識を全学的に統一するため、データから得た情報を学内に広くフィードバックしています。大学改革の第一歩です。

2024年の最終的な大学像はどのようなものでしょうか?

 大学全体としては、教育、研究という大学の本来機能の充実、発展を大前提としながらも、地域連携、社会連携、国際化などを推進し、デモグラフィック(人口統計学的属性)的な意味だけではなく、「キャンパスの多様性」の向上を志向しています。これは学生たちの実際的なチャレンジのフィールドを広げるだけでなく、大学が地域社会のハブとなることで、多対多の産官学連携によって、大小様々なイノベーションを喚起するラウンドテーブルの創出に向けた取り組みでもあります。地域再生や産業振興のプレイヤーとして、大学が積極的に提供できる機能なのではないかと考えています。

 個人的には、将来的に「大学のメディア化」を構想しています。事件や事故があると大学には、様々なメディアから教授のコメントを求められることが多いですが、そういう意味では、大学は専門家の集積地です。それぞれの専門分野ごとに異なる科学的アプローチや、思想、主義・主張などの立ち位置を明確にした上で、自由に発言できるオープンな言論空間ができれば、「公平原則」によらないメディアが生み出せるのではないかと。学生だけに限らず「ニュース」の読み方という点で、教育的でもありますし、いつかそんなプラットフォームが創れたらいいですね。

八景キャンパス

本日は、貴重な時間を頂戴いたしまして、ありがとうございました

(日経MM情報活用塾メールマガジン11月号 2016年11月30日 更新)

プロフィール

大学名 関東学院大学
1884年(明治17年)に宣教師たちによって横浜・山手に創設された横浜バプテスト神学校を源流にもち、1949年に経済学部、工学部の2学部からなる新制大学として設立。その後、大きく発展し、2017年には、経営学部、法学部 地域創生学科を加えた、全11学部体制となる。伝統的に地域・社会連携による教育・研究が特徴。さらなる社会連携強化、国際化によってキャンパスに多様性を生み出し、「創造的なチャレンジ」を軸にした大学改革を推進している。
創立 1884年
所在地 横浜市金沢区六浦東1-50-1
学生数 10,725人(2016年5月現在)
学部 国際文化学部、社会学部、法学部、経済学部、理工学部、建築・環境学部、人間共生学部、教育学部、栄養学部、看護学部、経営学部(2017年4月開設)
Webサイト http://univ.kanto-gakuin.ac.jp/

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