Session 1 資産運用におけるAI 10:00~11:20(80分)
長尾 慎太郎(楽天投信投資顧問 第三運用部)
- 1. 資産運用とサイエンス
- ・ 科学哲学パラダイムの変遷を振り返る
- ・ 科学で未来の予測は可能か? ―金融市場の予測は当たるのか?
- ・ 金融市場は複雑な人間活動システム ―複雑なシステム二種
- ・ 金融市場を理解する際の課題と解決法
- 2. AI(人工知能)とは何か?
- 3. 資産運用において機械(AI)は人間と何が違うのか?
- ・ おおむね間違う人間の判断
- ・ 機械(AI)は人間の各機能の上位互換ではない
- ・ 機械によるデータドリブンな資産運用の歴史
Session 2 データサイエンスのデザイン戦略 11:20~13:00(100分)
長尾 慎太郎(楽天投信投資顧問 第三運用部)
- 1. 運用システムのデザイン
- ・ 投資戦略の開発
- ・ アルゴリズム運用戦略の基本的構造
- ・ アルファモジュール(Hints)
- ・ 投資戦略立案における方法論(演繹と帰納)
- ・ 投資戦略立案における科学哲学(演繹と帰納)
- 2. 仮説演繹と帰納法による戦略構築
- ・ 運用の専門知識獲得の問題に対するソリューション
- ・ リプリケーション(クローン)戦略
- ・ プロセス解析アプローチに適した戦略
- ・ リプリケーション戦略の評価と検証・改善
- ・ モデルの汎用性と今後の課題
- 3. 科学パラダイムと社会
- ・ 日本ではデータに基づく科学は受け入れられにくい
- ・ 日本ではAI運用は法的な問題を伴う
- ・ 資産運用業におけるイノベーションのジレンマ
- ・ 技術的な課題の前に多くの困難がある
- 4. Closing remarks
- ・ まとめ
- ・ 資産運用ビジネスにおける人工知能とデータサイエンスの可能性
Session 3 AI運用 14:00~16:00(120分)
西村 方斗英(日興アセットマネジメント 商品開発部 クオンツグループ)
- 1. AI運用とは ―そもそもどのようなものを指しているのか?
- ・ 様々なデータソース ―オルタナティブ・データの活用例
- ・ 機械学習のイメージ ―講師あり学習と講師なし学習
- ・ 伝統的クオンツ運用との関係 ―適切な手段を用いることが大切
- ・ 分析対象となる金融市場の特性
- 2. 機械学習イントロダクション ―機械学習を用いた分析の流れ
- ・ 分析のデザインとよく用いられる前処理の例
- ・ モデルの決定と学習 ―オーバーフィッティングとアンダーフィッティング
- ・ バイアスとバリアンス
- ・ 5-Fold Cross Validation / Time Cross Validation
- ・ 評価
- 3. 代表的なモデル
- ・ 回帰モデル ―回帰分析とファクターリターン
- ・ スパース推定 ―ビッグデータ時代の推定方法
- ・ 正則化法 ―正則化項の影響
- ・ Ridge Regression
- ・ Lasso ―変数選択と問題点
- ・ 金融データへの応用
- ・ Rapach et al ―日本株での分析と結果
- ・ 変数選択の例
- ・ Graphical Lasso ―資産間の相関を可視化
- 4. クラスタリング ( K-means法 )
- ・ 投資信託のクラスタリング ―戦略の分散やマネージャー管理への応用
- ・ 決定木 ―アルゴリズムの例と注意点
- 5. ランダムフォレスト ―決定木を複数用いる
- ・ アンサンブル法とアルゴリズム
- ・ ランダムフォレストを用いた投資戦略
- 6. ディープラーニング(CNN)
- ・ ニューラルネットワーク
- ・ 活性化関数と損失関数の最小化
- ・ 誤差逆伝播法
- ・ コンボリューションとプーリング
- ・ ディープラーニングでチャートを学習
- ・ パラメータ設定とモデル化 ―ファクターリターンとバックテスト
- 7. テキストマイニング ―資産運用業界での応用
- 金融におけるテキストマイニング
- ・ アルファソースとしてのテキストマイニング
- ・ 運用者を補助するためのテキストマイニング
Session 4 AIを用いた運用戦略の開発におけるポイント 16:00~17:00(60分)
西村 方斗英(日興アセットマネジメント 商品開発部 クオンツグループ)
- 1. モデルの概要を検討
- 2. 解釈性の問題
- 3. リスク管理とモデル評価
- 4. AI運用戦略を評価するときに注意すべき点