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リサーチ・アナリスト業務【無形資産評価編】

概要 Outline

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター「ファンドマネジメント講座」 リサーチ・アナリスト業務【無形資産評価編】

日時 2024年 6月 7日(金) 10:00~17:00(お昼休憩 13:00~14:00)
プログラム
概要
企業価値評価手法は今やすでに爛熟期にあり、無形資産評価は数少ないブルー・オーシャン分野です。無形資産の重要性が叫ばれてから久しいもの、実際の株価評価において無形資産、特に知財の価値が十分に反映されているとは言い難いのが現状ですが、その原因は、機関投資家サイドで知財情報を分析するスキルが不十分だからなのです。
知財情報の多くは公式に公開されており、誰でも閲覧調査することが可能です。知財は企業の長期的な戦略の下で権利化されることが多く、その内容を読み解くノウハウさえ身につければ、他に先んじて対象銘柄の中長期戦略、または市場で認識されていない業界トレンド(アノマリー)を推し量ることができ、リサーチ力向上のための付加価値を生む強力な源泉になりえます。逆に知らないと大きな不利になりかねません。
さらに2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードには知財情報が加わりました。機関投資家は、投資情報を得るために企業が開示する知財情報をしっかりと分析し、また投資先に戦略的な知財活用を促す役割が期待されていると言えます。
本講義は、知財評価、中でもとりわけ特許の評価手法にスポットを当て、基礎知識から、特許情報の投資判断への応用、特許の定性的・定量的(金銭的)価値評価の手法とスコアを用いたバリュエーションへの落とし込み方法など実務への応用まで、体系的かつ網羅的に学んでいきます。
現在、無形資産担保の法制化が進められており、無形資産の評価体系が整備されることが想定されます。近い将来、知的財産そのものが投資対象になる可能性もあり、今のうちに体系的な理解を深めておきたい方に最適の講義です。
講師 三浦 毅司(元クレディ・スイス証券 株式調査本部 株式調査部 ヴァイス・プレジデント/日本知財総合研究所 代表取締役CEO)
会場
  • ★夏季日程は「Zoom」によるオンライン受講、または日本橋キャンパスでの対面受講のいずれかを選択していただきます。

早稲田大学日本橋キャンパス
東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング(コレド日本橋)5F
受講料 48,000円(税込)
お問合せ先 wasedafmib@nikkeimm.co.jp
コンテンツ Contents

Session 1 無形資産/知財に関する基礎知識 10:00~12:00(120分)

  • プロローグ
    • ・ 青色発光ダイオードの特許価値はいくら? 
  • 1. 無形資産、知財資産とは
    • ・ 無形資産の種類と特徴
    • ・ 知財資産の種類と特徴
  • 2. 無形資産の評価
    • ・ 無形資産の評価 ~いい特許、悪い特許
    • ・ 無形資産担保の考え方
  • 3. 諸外国の制度
    • ・ 各国の制度
    • ・ 歴史的な流れ
  • 4. 知財情報の入手方法と内容の読み解き方
    • ・ 特許庁サイトの使い方と特許情報の読み方
    •  
    •  ※コーヒーブレイク1: ノーベル賞受賞者が出遅れた特許出願(ゲノム編集)

Session 2 特許情報と投資判断 12:00~13:00(60分)

  • 1. 投資対象としての、株式と特許の違い
    • ・ マーケット
    • ・ プレイヤー
  • 2. 特許と業績・株価との関係
    • ・ 特許価値からアウトパフォーム企業を探す
    • ・ 特許と業績の相関が高い業種、低い業種
  • 3. ネガティブイベントチェックに必須な情報
    • ・ 侵害訴訟によるダメージ
    • ・ 特許調査の重要性
  • 4. 有効性判断
    • ・ 特許の賞味期限の測り方
    • ・ 安定した開発の重要性 ~ パテントクリフ
  • 5. その他、留意点
    • ・ マイナスの特許価値
    •  
    •  ※コーヒーブレイク2: いきなり!ステーキの栄枯盛衰

Session 3 最近の無形資産に関する話題 14:00~14:30(30分)

  • 1. DX
  • 2. 対話型AI(ChatGPT)

Session 4 特許の定性的価値評価および金銭的(定量的)価値評価の手法 14:30~16:30(120分)

  • 1. 個別特許の定性的評価手法
  • 2. スコアによる定性的価値評価(簡易評価)
    • ・ 評価項目
    • ・ 簡易評価の有効性と使用機会
  • 3. 特許の金銭的(定量的)価値評価手法
    • ・ マーケットアプローチ
    • ・ コストアプローチ
    • ・ インカムアプローチ
  • 4. 非上場企業評価および業界トレンド予測への応用
    • ・ 赤字続きのベンチャー企業
    • ・ 急成長中のスタートアップ企業の評価
    • ・ 特許情報による業界トレンド予想
    • ・ 個別銘柄のセクター内での相対優位性比較
    •  
    •  ※コーヒーブレイク3: 日本製鉄のトヨタ提訴

Session 5 特許の金銭的(定量的)価値評価事例とミニ演習 16:30~17:00(30分)

  • 事例1) 青色発光ダイオード
  • 事例2) オプジーボ
    •  
    •  ※コーヒーブレイク4: 本庶 佑氏 vs. 小野薬品
料金 Price

48,000円(税込)
※記載の受講料は、日本国内からのお申し込みに限ります。海外からお申し込みをされる場合は、別途事務局へご相談ください。

早稲田大学FM&IB講座事務局(TEL.03-4232-7463/wasedafmib@nikkeimm.co.jp)の営業時間は、休日を除く月曜日~金曜日の10時~17時です。日程・講師・内容・時間割等は、都合により変更させていただく場合がございます。