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AI・フィンテック最新事情【アノマリー研究編】

概要 Outline

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター「ファンドマネジメント講座」AI・フィンテック最新事情【アノマリー研究編】

【ご参考:前回(2023冬季日程)の開講時の内容です】

日時 2023年12月15日(金) 10:00~17:00(お昼休憩 12:30~13:30)
プログラム
概要
 資産運用業界を取り巻く環境が著しく進化する中、アセットマネジメント会社には新たなαの源泉の発見やリスク低減手法の開発がますます求められていきます。
 本講義では、最先端の行動ファイナンス(心理的な歪みやバイアスが市場に与える影響)の視点を踏まえ、従来の運用手法に大きな変革をもたらすといわれるAIを使った新技術によって、これまで埋もれていたアノマリーを発掘し、運用実務に取り込んでいくためのアプローチ方法を最新の研究成果を紹介しながら探っていきます。
 受講対象は、アセットマネジメントをはじめとする機関投資家のフロント部門を中心として、マーケット情報ベンダーやIT企業の方々にとっても企画等においての参考となるプログラムになっています。
講師 中村 貴司(東海東京インテリジェンス・ラボ シニアストラテジスト兼アナリスト(REIT・オルタナティブ担当)/日本テクニカルアナリスト協会 評議員)
高野 幸太(ニッセイアセットマネジメント ファイナンシャルテクノロジー運用部 チーフ・ポートフォリオ・マネジャー)
中川 慧(野村アセットマネジメント 資産運用先端技術研究部 クオンツアナリスト)
会場
  • ★冬季日程は「Zoom」によるオンライン受講、または日本橋キャンパスでの対面受講のいずれかを選択していただきます。

早稲田大学日本橋キャンパス
東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング(コレド日本橋)5F
受講料 48,000円(税込)
お問合せ先 wasedafmib@nikkeimm.co.jp
コンテンツ Contents

Session 1 最新の行動ファイナンス概要 10:00~11:00(60分)

中村 貴司(東海東京インテリジェンス・ラボ シニアストラテジスト兼アナリスト(REIT・オルタナティブ担当)/日本テクニカルアナリスト協会 評議員)

  • 1. 業界環境の変化と新たな課題
  • 2. 人間の行動が引き起こす様々なバイアスとアノマリー
  • 3. 理論との整合性

Session 2 運用戦略への応用期待 11:00~12:30(90分)

中村 貴司(東海東京インテリジェンス・ラボ シニアストラテジスト兼アナリスト(REIT・オルタナティブ担当)/日本テクニカルアナリスト協会 評議員)

  • 1. 心理的アプローチを組み込んだポートフォリオ運用とは?
    • ・ 心理学との接点
    • ・ 認知の歪みと防衛メカニズム
    • ・ 心理的側面でみる行動ファイナンス ~ トレンドと方向性
  • 2. 運用実務への応用~認知、臨床心理学における最新研究
    • ・ 相場サイクルの存在とモメンタム・クラッシュの発生
    • ・ パフォーマンスの阻害要因となる組織・体制バイアス
    • ・ 心理学的アプローチによる対応
    • ・ ポートフォリオ運用業務とAI ~ 共存関係をどう築いていくか

Session 3 モメンタム・リバーサル効果の研究と投資実務への活用法 13:30~15:00(90分)

高野 幸太(ニッセイアセットマネジメント ファイナンシャルテクノロジー運用部 チーフ・ポートフォリオ・マネジャー)

  • 1. 代表的なアノマリーとしてのモメンタム・リバーサル効果
    • ・ スキップの意義
    • ・ モメンタムとリバーサル現象の研究と発展
    • ・ なぜモメンタムとリバーサル現象は存在するのか?
    • ・ モメンタム・リバーサル効果の算出
  • 2. 欧米におけるモメンタム・リバーサル効果
  • 3. 日本市場の検証
    • ・ モメンタム・リバーサルファクターは日本に存在するか?
    • ・ イベントの事前・事後におけるファクターへの影響
    • ・ 外国人投資家の動向によるモメンタム効果の説明
    • ・ エンハンストモメンタム戦略
    • ・ サイズ、EPR、ROE、BPRとの3×3分位
    • ・ マーケットベータとモメンタムの関連性
    • ・ モメンタムクラッシュ
    • ・ 実現分散(ボラティリティ)による調整モメンタム
    • ・ VIXとモメンタムの関連性
  • 4. AIとモメンタムファクターの融合可能性(実例)
    • ・ データ構造と機械学習モデル ~ 何も考えずに学習&予測をすると
    • ・ アンサンブル学習としてのバギングの導入
    • ・ データ加工とバギング決定木 ~ バギングによる押し上げ効果
    • ・ 金融市場のデータノイズ
    • ・ 株価モメンタムと離散化の効果 ~ 外れ値への対処と自由度の低下
    • ・ 他のファクターとの組合せをAI/機械学習に応用する ~ サイズによるモメンタムエンハンスト
    • ・ CNNモデルによるモメンタムパス効果の取り込み
    • ・ 異なるデータ形式と機械学習(画像認識)
    • ・ モメンタムのクオリティー(プライスパス)についての先行研究
    • ・ 入力系列を複数にした機械学習モデルの構築と検証
    • ・ モデル予想値の分布から分かること

Session 4 アノマリーを活用した学術的投資戦略 15:00~17:00(120分)

中川 慧(野村アセットマネジメント 資産運用先端技術研究部 クオンツアナリスト)

  • 1. AI・テクニカル・クオンツを活用したアノマリー戦略の学術研究と実証分析
    • ・ アノマリーの源泉
      • ‐ 効率的市場仮説
      • ‐ アノマリー獲得のための方法論 ~ 時系列予測とクロスセクション予測
      • ‐ 学術的に有名なアノマリー
    • ・ オルタナティブ・データを活用したアノマリーとデータマイニングにより抽出したアノマリー
      • ‐ 時系列予測 × テクニカル × ノンパラメトリック ~ IDTW + k*NN
      • ‐ インプライド・ボラティリティとの類似性
      • ‐ クロスセクション予測 × オルタナティブ × パラメトリック ~ 企業ブランド評価/企業理念
      • ‐ 時系列予測 × オルタナティブ × パラメトリック ~ 感情値/ダークネット
    • ・ AIにより合成したアノマリー ~ 「複雑さ」の必要性
      • ‐ 時系列決定木
      • ‐ 勾配ブースティング木
      • ‐ 時系列勾配ブースティング木
      • ‐ 深層学習 ~ 組織構造になぞらえて理解すると直感的に把握しやすい
      • ‐ ファクター抽出と相対魅力度算出
      • ‐ 機械学習とクロスセクション予測
      • ‐ 深層学習を用いた株式マルチファクター運用の実証分析
  • 2. 総括 ~ 運用現場での今後のアノマリーの活用と見通し
    • ・ 展望 ~ アノマリーの発見と活用によるその先には?
    • ・ 今後のAIの活用が期待されるテーマ
      • ‐ 深層学習の最先端
      • ‐ GANの応用
      • ‐ 層の連続化
      • ‐ 幅の連続化 ~ カーネル法
      • ‐ ベイズ推論化 ~ ガウス過程で表現するアプローチ
      • ‐ 転移学習/事前学習
      • ‐ AI(深層学習)の課題
      • ‐ AIの解釈性、説明責任
      • ‐ 深層学習の解釈性と解釈手法
      • ‐ LRPとは何か? ~ 回帰問題での妥当性の検証
      • ‐ Deep Factor Model ~ マルチファクター・モデルを深層学習によって非線形化
      • ‐ 要因分解例
    • ・ AIの進歩と資本市場における論点
      • ‐ 世界の機械学習と人工知能分野の主戦場は?
      • ‐ 資産運用へのAI活用の課題 ~ AIが有効に利用されるためのポイント
料金 Price

38,000円(税込)
※記載の受講料は、日本国内からのお申し込みに限ります。海外からお申し込みをされる場合は、別途事務局へご相談ください。

早稲田大学FM&IB講座事務局(TEL.03-4232-7463/wasedafmib@nikkeimm.co.jp)の営業時間は、休日を除く月曜日~金曜日の10時~17時です。日程・講師・内容・時間割等は、都合により変更させていただく場合がございます。