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ミドルオフィス業務

概要 Outline

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター「ファンドマネジメント講座」ミドルオフィス業務

日時 2024年 6月10日(月) 10:00~17:00 (お昼休憩 13:00~14:00)
プログラム
概要
 資産運用会社はパフォーマンスがすべてといっても過言ではありません。本講義は運用評価業務、主に定量評価について学びます。リターンとその要因分析、およびリスクについての基本概念を把握した上で、プロが実際に行っているパフォーマンス測定の実務を、さまざまな計算事例に沿って、ひとつひとつ丁寧に、詳しく解説します。
 また、講義で紹介される計算方法については、関数式入りのエクセルファイルをご提供いたしますので、後日あらためての復習が可能です。
講師 右田 徹(元 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン データ管理部長)
会場
  • ★夏季日程は「Zoom」によるオンライン受講、または日本橋キャンパスでの対面受講のいずれかを選択していただきます。

早稲田大学日本橋キャンパス
東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング(コレド日本橋)5F
受講料 48,000円(税込)
お問合せ先 wasedafmib@nikkeimm.co.jp
コンテンツ Contents

Session 1 運用評価で必要な基礎知識 10:00~11:30(90分)

  • 1. リターン
    • ・ 収益率(リターン)の計算
      ~収益と収益率の違い
    • ・ 収益の実現部分と未実現部分
      ~実現損益とトータル・リターンの違い
    • ・ 収益率の幾何リンク
      ~単利と複利の違い
    • ・ 投資金額の変化と収益率
      ~時間加重収益率と金額加重収益率の違い
    • ・ コンポジット収益率
      ~収益率の単純平均と加重平均の違い
  • 2. 要因分析
    • ・ 対ベンチマーク比較
      ~絶対収益率と相対収益率の違い
    • ・ ポートフォリオの業種別構成
      ~ポートフォリオの評価と業種別評価の違い
    • ・ 超過収益率の要因分解
      ~業種配分効果と銘柄選択効果の違い
    • ・ 個別銘柄寄与度
      ~銘柄寄与度と業種内銘柄寄与度の違い
    • ・ 運用プロセスによる測定方法の違い
      ~ボトムアップ法とトップダウン法の違い
  • 3. リスク
    • ・ リターンとリスクのトレード・オフ
      ~高リスク銘柄と低リスク銘柄の違い
    • ・ 分散投資によるリスク低減
      ~集中投資と分散投資の違い
    • ・ リスクの計算
      ~絶対リスクとトラッキング・エラーの違い
    • ・ リターンとリスクの総合評価
      ~超過収益率による評価とIRによる評価の違い

Session 2 パフォーマンス測定の実務1 11:30~13:00(90分)

  • 1. 貸残高・取引明細表からリターン計算まで
    • ・ 月次貸借対照表と月次損益計算書/運用実績表/時間加重収益率計算明細書/現金残高表
    • ・ 各計算数値例とポイント解説
  • 2. パフォーマンス要因分析の実際1
    • ・ リターン計算におけるキャッシュフロー
    • ・ キャッシュフローによる収益の調整
      ~キャッシュフローの立て方(事例解説)
    • ・ 時間加重収益率の種類と計算式
      • a. 日次厳密法
      • b. 複利内部収益率リンク法
      • c. 複利内部収益率リンク簡便法
      • d. 修正ディーツ法
      • e. ディーツ法
    • ・ グローバル投資パフォーマンス基準(GIPS)
      ~GIPSの理念と準拠/主な必須基準
    • ・ 日次厳密法リターン
      ~理論上のリターンと実務上の比較 測定に最適な計算方法とは何か
    • ・ 日次厳密法リターンの計算式
      ~キャッシュフロー発生のみなし方によって計算パターンは様々に
    • ・ 買い始めと売り切り時のリターン
      ~買い始め、売り切り時の双方に対応できる計算方法とは

Session 3 パフォーマンス測定の実務2 14:00~15:30(90分)

  • 1. パフォーマンス要因分析の実際2
    • ・ 日次厳密法リターンと時価評価
      ~不正確な時価評価によってリターンがゆがむ具体例
    • ・ 日次厳密法と修正ディーツ法の比較
      ~修正ディーツ法リターンの特徴とゆがみの例
    • ・ コンポジット・リターン
      ~途中解約などで1年間を通して存在しなかったファンドのリターン算出法
    • ・ 超過リターン
      ~対ベンチマーク超過リターンを算術的でなく幾何的に計算する利点
    • ・ ブリンソン要因分析理論の基礎
      ~Brinson-Fachlerモデルの計算式と要因分解が成立する理由
    • ・ 複合効果
      ~要因分析表における複合効果の表示方法
    • ・ 要因分析の誤差項
      ~要因分析の誤差の理由は必ず説明できる
    • ・ ポートフォリオ誤差
      ~ポートフォリオ誤差を小さくするには
    • ・ ベンチマーク誤差
      ~ベンチマーク誤差を小さくするには
    • ・ リンク誤差
      ~2期間におけるリンク誤差の比較例
    • ・ プレアデス累積方式
      ~プレアデス累積方式のメリットと理論的な意味
    • ・ 個別銘柄寄与度
      ~株式ポートフォリオでの測定例

Session 4 パフォーマンス測定の実務3 15:30~17:00(90分)

  • 1. パフォーマンス要因分析の実際3
    • ・ 複数セクターによる要因分析
      ~セクター切り口の違いによる銘柄選択効果の意味の違い
    • ・ 複数セクターによる多段階要因分析
      ~サブ・セクター構成比の正規化と国内債券の要因分析における例
    • ・ 要因分析における構成比の正規化
      ~ベンチマーク構成比の正規化と正規化を行わない場合の数値例
    • ・ オフバランスを含む運用の要因分析
      ~オフバランスを用いた場合と用いなかった場合で効果の違い
    • ・ オルタナティブ運用等の要因分析
      ~さまざまな運用スタイルにおけるリターンを要因分解
       どのような運用スタイルであっても、要因分析ロジックを構築するための頭の働かせ方はただひとつ
    • ・ リターンとリスクの総合評価
      ~リスク調整後リターンとは
    • ・ 標準偏差とシャープ・レシオ
      ~シャープ・レシオの計算方法
    • ・ トラッキング・エラー
      ~推定トラッキング・エラーと実績トラッキング・エラー
    • ・ 実績トラッキング・エラーの計算方法
      ~平均2乗誤差と標準偏差、それぞれの利点と数値例
    • ・ インフォメーション・レシオ
      ~数値例と評価方法について
    • ・ インフォメーション・レシオの計算方法
      ~計算方法の違いと問題点、t検定との関係
    • ・ 負のシャープ・レシオとインフォメーション・レシオ
      ~評価方法における様々な考え方
料金 Price

48,000円(税込)
※記載の受講料は、日本国内からのお申し込みに限ります。海外からお申し込みをされる場合は、別途事務局へご相談ください。

早稲田大学FM&IB講座事務局(TEL.03-4232-7463/wasedafmib@nikkeimm.co.jp)の営業時間は、休日を除く月曜日~金曜日の10時~17時です。日程・講師・内容・時間割等は、都合により変更させていただく場合がございます。