Session 1 バックオフィス業務の概観とファンド管理の実務 10:00~12:00(120分)
和村 雅義(エックスネット シニアコンサルタント)
- 1. バックオフィス業務の概観~ファンド管理システムを中心とした相関図を基に解説
- ・ インプットとアウトプット/ファンド管理データの要件
- 2. ファンド属性設定・銘柄属性設定
- ・ ファンド属性の確認
~正確なファンド情報入手/手続きの事前確認/事前確認の主な留意点
- ・ ファンド属性の登録
~正確なファンド属性の登録/ファンド属性の種類/ファンド属性の項目
- ・ 銘柄属性登録および時価情報入手
~国内証券/外国証券および為替レート
- 3. ファンド管理(日次・月次等の流れ)
- 4. 法定帳簿等の電子化および法定に基づいた保存
- ・ 法定帳簿(運用報告書)の保存
- ・ 信託報告書
- ・ その他保存必要書類(議決権行使の招集通知、判定書、指図書)
- ・ その他保存必要書類(日次・月次処理における証跡書類)
Session 2 約定処理と株式議決権行使の実際 12:00~13:00(60分)
和村 雅義(エックスネット シニアコンサルタント)
- 1. 約定処理(国内資産)
- ・ 国内資産約定処理/一般振替DVP制度/海外証券の決済・海外カストディー決済のスケジュール
- 2. 約定処理(海外資産)
- ・ 海外証券の決済/外国カストディ決済のスケジュール/現地決済資金のフロー/外国証券約定処理
- ・ 為替約定管理/決済とフェイル管理/為替紐付け/カバー&ノンカバー経理
- ・ ノンカバー取引における外貨預金と未収・未払金/外貨建証券ノンカバー取引の仕訳
- ・ 約定ベース・ノンカバー処理(外国株式:売り)
- 3. 株式議決権行使
- ・ 議決権行使の対象ファンド
- ・ 議決権行使の方法と日本株式の議決権行使
- ・ 日本株式の議決権行使(ICJ等利用例)/外国株式の議決権行使(ISS等利用例)
Session3 ファンド照合の実務 14:00~16:00(120分)
今成 昭彦(エックスネット シニアコンサルタント)
- 1. 信託報告書とは何か?
- ・ 信託銀行の勘定系システムの要約がアウトプットされたもの、仕様は様々
- 2. 投資顧問業における関係者
- 3. 投信の場合は?
- 4. グローバル・スタンダードとの違いは?
- 5. 照合・突合とは何か? ~ 運用会社のデータを「正しい状態」に矯正すること
- 6. 両者に何故差が生じるのか?
- ・ 非約定取引/運用会社が日常的に把握しない経費類/受託銀行の裁量で運用される短資部分
- 7. 何故矯正が必要なのか?
- ・ 運用会社保有データの検証/財産管理として正解は信託報告書/簿価の一致は必須
- ・ 時価の一致は運用会社の考え方次第/委託者は一物二価が理解しづらい
- 8. 「照合」の概念
- 9. 払出簿価相違の典型的ケース
- 10. どんな点を検討すべきか
- ・ キャッシュはオーバーナイトで運用、インカムはデイリーで発生
- ・ 日々の時価・未収利息をどこまで追求するか?
- ・ 損益の資産区分は?
- ・ 損益はネットで充分か?
- 11. ファンドの経理基準
- ・ 約定基準と受渡基準/簿価会計と時価会計/実現主義と発生主義
- ・ 多くの組合せがあるが信託報告書は当該基準で作成
- 12. 運用会社の保有データ基準
- ・ ファンドの経理基準が受渡会計であっても約定基準が必要
- ・ 照合作業には簿記の知識が必須
- 13. 照合作業の具体的手順
- ・ BS/PLレベルで概略を把握/有価証券残高の比較/不足取引の入力/取引修正
- ・ 残高作成・照合/時価・未収収益確認/確定BS/PLの作成
- 14. 決算処理
- 15. 日次の照合
Session4 運用報告の実務 16:00~17:00(60分)
今成 昭彦(エックスネット シニアコンサルタント)
- 1. 報告書の種類
- 2. 運用報告としての法定書面
- ・ 「受託者責任」「利益相反」「顧客保護」の観点による項目が中心
- ・ 金融商品取引法42条の7
- 3. 運用報告書の目的
- 4. 運用報告書の役割
- 5. サンプルと作成プロセス
- 6. 運用報告以外の法定書面
- ・ 契約締結前書面、契約締結時書面、株券保有状況通知書
- 7. 契約書業務、位置付け
- 8. 法定書面の意味 ~ 法定帳簿とどう違う?
- 9. 特定投資家と一般投資家
- 10. 投資顧問料業務
- 11. バックオフィス・スタッフの時間割
- 12. 今後の課題