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バックオフィス業務【投資顧問・投資一任編】

概要 Outline

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター「ファンドマネジメント講座」バックオフィス業務【投資顧問・投資一任編】

日時 2024年11月27日(水) 10:00~17:00 (お昼休憩 13:00~14:00)
プログラム
概要
 資産運用会社のバックオフィス業務は、フロント業務に比べ、一般に紹介される機会がほとんどないのが実状ですが、バックオフィスの各業務は組織の中で極めて重要な役割を担っています。
 この講義では、主に投資一任業における管理業務を体系的に学んでいきます。前半の業務概観では実際にファンドを日々、どのように管理しているのか、データがどのように使われているのかを約定処理と併せて、細部に至るまで詳しく紹介。後半ではバックオフィスの最も大きな役割である信託報告書との照合作業の実務、さらに、運用報告とディスクローズ関係の業務についても、わかりやすく解説します。実務者のみならず、管理業務の全体構造を把握したいシステムソリューション企画・開発・営業担当の方にとっても充実の内容です。
 なお、本テーマは中級レベルの内容になりますので、基本から学びたい方は『総合基礎』3限目の「バックオフィス業務の基礎」をあらかじめ受講されることをお薦めします。
講師 和村 雅義(エックスネット シニアコンサルタント)
今成 昭彦(エックスネット シニアコンサルタント)
会場
  • ★冬季日程は、現在「Zoom」によるオンライン受講のみ受け付けております。教室での対面受講は満席となりました。

早稲田大学日本橋キャンパス
東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング(コレド日本橋)5F
受講料 48,000円(税込)
お問合せ先 wasedafmib@nikkeimm.co.jp
コンテンツ Contents

Session 1 バックオフィス業務の概観とファンド管理の実務 10:00~12:00(120分)

和村 雅義(エックスネット シニアコンサルタント)

  • 1. バックオフィス業務の概観~ファンド管理システムを中心とした相関図を基に解説
    • ・ インプットとアウトプット/ファンド管理データの要件
  • 2. ファンド属性設定・銘柄属性設定
    • ・ ファンド属性の確認
      ~正確なファンド情報入手/手続きの事前確認/事前確認の主な留意点
    • ・ ファンド属性の登録
      ~正確なファンド属性の登録/ファンド属性の種類/ファンド属性の項目
    • ・ 銘柄属性登録および時価情報入手
      ~国内証券/外国証券および為替レート
  • 3. ファンド管理(日次・月次等の流れ)
    • ・ 日次業務の流れ
    • ・ 月次・四半期業務の流れ
  • 4. 法定帳簿等の電子化および法定に基づいた保存
    • ・ 法定帳簿(運用報告書)の保存
    • ・ 信託報告書
    • ・ その他保存必要書類(議決権行使の招集通知、判定書、指図書)
    • ・ その他保存必要書類(日次・月次処理における証跡書類)

Session 2 約定処理と株式議決権行使の実際 12:00~13:00(60分)

和村 雅義(エックスネット シニアコンサルタント)

  • 1. 約定処理(国内資産)
    • ・ 国内資産約定処理/一般振替DVP制度/海外証券の決済・海外カストディー決済のスケジュール
  • 2. 約定処理(海外資産)
    • ・ 海外証券の決済/外国カストディ決済のスケジュール/現地決済資金のフロー/外国証券約定処理
    • ・ 為替約定管理/決済とフェイル管理/為替紐付け/カバー&ノンカバー経理
    • ・ ノンカバー取引における外貨預金と未収・未払金/外貨建証券ノンカバー取引の仕訳
    • ・ 約定ベース・ノンカバー処理(外国株式:売り)
  • 3. 株式議決権行使
    • ・ 議決権行使の対象ファンド
    • ・ 議決権行使の方法と日本株式の議決権行使
    • ・ 日本株式の議決権行使(ICJ等利用例)/外国株式の議決権行使(ISS等利用例)

Session3 ファンド照合の実務 14:00~16:00(120分)

今成 昭彦(エックスネット シニアコンサルタント)

  • 1. 信託報告書とは何か?
    • ・ 信託銀行の勘定系システムの要約がアウトプットされたもの、仕様は様々
  • 2. 投資顧問業における関係者
  • 3. 投信の場合は?
  • 4. グローバル・スタンダードとの違いは?
  • 5. 照合・突合とは何か? ~ 運用会社のデータを「正しい状態」に矯正すること
  • 6. 両者に何故差が生じるのか?
    • ・ 非約定取引/運用会社が日常的に把握しない経費類/受託銀行の裁量で運用される短資部分
  • 7. 何故矯正が必要なのか?
    • ・ 運用会社保有データの検証/財産管理として正解は信託報告書/簿価の一致は必須
    • ・ 時価の一致は運用会社の考え方次第/委託者は一物二価が理解しづらい
  • 8. 「照合」の概念
  • 9. 払出簿価相違の典型的ケース
  • 10. どんな点を検討すべきか
    • ・ キャッシュはオーバーナイトで運用、インカムはデイリーで発生
    • ・ 日々の時価・未収利息をどこまで追求するか?
    • ・ 損益の資産区分は?
    • ・ 損益はネットで充分か?
  • 11. ファンドの経理基準
    • ・ 約定基準と受渡基準/簿価会計と時価会計/実現主義と発生主義
    • ・ 多くの組合せがあるが信託報告書は当該基準で作成
  • 12. 運用会社の保有データ基準
    • ・ ファンドの経理基準が受渡会計であっても約定基準が必要
    • ・ 照合作業には簿記の知識が必須
  • 13. 照合作業の具体的手順
    • ・ BS/PLレベルで概略を把握/有価証券残高の比較/不足取引の入力/取引修正
    • ・ 残高作成・照合/時価・未収収益確認/確定BS/PLの作成
  • 14. 決算処理
    • ・ 当期データと運用開始来データ/洗替え
  • 15. 日次の照合
    • ・ 要は「工夫」と「見極め」

Session4 運用報告の実務 16:00~17:00(60分)

今成 昭彦(エックスネット シニアコンサルタント)

  • 1. 報告書の種類
  • 2. 運用報告としての法定書面
    • ・ 「受託者責任」「利益相反」「顧客保護」の観点による項目が中心
    • ・ 金融商品取引法42条の7
  • 3. 運用報告書の目的
  • 4. 運用報告書の役割
  • 5. サンプルと作成プロセス
  • 6. 運用報告以外の法定書面
    • ・ 契約締結前書面、契約締結時書面、株券保有状況通知書
  • 7. 契約書業務、位置付け
  • 8. 法定書面の意味 ~ 法定帳簿とどう違う?
  • 9. 特定投資家と一般投資家
  • 10. 投資顧問料業務
  • 11. バックオフィス・スタッフの時間割
  • 12. 今後の課題
料金 Price

48,000円(税込)
※記載の受講料は、日本国内からのお申し込みに限ります。海外からお申し込みをされる場合は、別途事務局へご相談ください。

早稲田大学FM&IB講座事務局(TEL.03-4232-7463/wasedafmib@nikkeimm.co.jp)の営業時間は、休日を除く月曜日~金曜日の10時~17時です。日程・講師・内容・時間割等は、都合により変更させていただく場合がございます。