パンデミック後の3つの未来を疑似体験、勝ち抜く戦略を立案
米SBI社の「技術マネジメント報告書」日本語版初リリース 2020年9月30日(水曜日)発売 (日経BP発行)
これまで
米国を中心にグローバル企業や公的機関の戦略ツールとして活用され、限られた顧客しか目にできない米SBI社の技術マネジメント報告書を、初めて邦訳して発行します。
事業戦略見直しの議論に「合理的な根拠」を提示
01/ 変化の予兆を分析し、事業環境の変化と産業界への影響を描く
02/ テクノロジーが進む方向性を、グローバル規模でひも解く
03/ 未来シナリオを読み込み、自社の戦略立案に生かす
『ポストパンデミック2030グローバルシナリオ』は、各分野の専門アナリストが、パンデミック下に世界から集めた情報を基に、今後のビジネスに影響を与える「変化の予兆」を抽出・分析し、未来の事業環境の変化、産業やビジネスの構造変革などを描き出します。「先端ものづくりと先端材料」「AIと自動化」「クリーンエネルギー」「デジタル接続されたライフスタイル」「ヘルスケア」「センサーとエレクトロニクス」といった注目のテクノロジー分野について、事業化に影響を及ぼす社会的な要因やその不確実性を考察し、今後10年のシナリオを提示します。さらに、既存のトレンドと潜在的なトレンドを体系的に分析したうえで、今後10年以内に出現する可能性のある未来について、3つのシナリオを作成しました。構成要素や不確実性の軸の定義を確認しながらシナリオを読み込むことで、ポストパンデミック時代に対応した事業戦略⾒直しのヒントが見えてきます。
SBI社(Strategic Business Insights)
1946年に設立された、⽶Stanford Research Institute(現SRI International)は、受託研究・開発のみならず、技術マネジメントに関連するコンサルティングを通して、世界の企業や政府・公共団体等の業務を⽀援する非営利のシンクタンク。技術開発の成果はパソコン⽤マウスの発明、インターネットの基となるARPANETの開発、抗マラリア新薬、遠隔手術用ロボットなど多岐にわたり、現代社会を⽀える多くの基盤技術を⽣み出してきました。SBI社は、1958年に未来洞察研究を目的に同社内に置かれたBusiness Intelligence Center(BIC)として誕生。2001年には、幅広い情報サービスとコンサルティング機能を充実させてSRI Internatinal(旧スタンフォード研究所)から独立し、2009年に社名を現在のStrategic Business Insights, Inc.に変更。
事業戦略に新たな視点を取り入れるための2030年までの「3つのシナリオ」
シナリオA 困難な道のりからのグリーン革命
長く困難な世界規模の混乱の後、民衆運動の圧力によって主要各国政府は団結を余儀なくさせられ、エコに焦点を当てた大規模で協調的な経済復興の取り組みがもたらされる。
【Distributed Recovery】大規模な混乱期を経て、様々な地域と階層で復興の恩恵が共有される。
【Progressive Society】人と組織は、より大きな利益のために困難な変更を推進する術を身につける。
【Transformative Tech】環境に配慮した持続可能な先進技術に注力する。
シナリオB ビッグテック・ワールド
世界トップの都市、復興を主導している組織や富裕層は、ハイテクにより加速された迅速な復興の恩恵を受けている。しかし大多数の人々は、その恩恵を受けることはできていない。
【Concentrated Recovery】主に上位の大都市、大手企業、富裕層の労働者に限定される。
【Progressive Society】有力な組織や富裕層の労働者が、技術を中心とした変化を迅速に起こす。
【Adaptive Tech】予想される道筋に沿って加速的に発展する。
シナリオC 中国の世紀
パンデミックとその余波が西欧の民主主義国家を襲うなか、非常に管理の行き届いた中国が台頭し、世界的な経済や技術のリーダーとなる。
【Concentrated Recovery】中国は急速に回復し、ゆっくりとした世界中の回復の先頭をいく。
【Reactionary Society】人々や組織は、パンデミック前の “普通の生活”に戻ろうと努力している。
【Transformative Tech】中国を中心としたAIの大躍進が世界中に影響を与える。
目次(予定)