NIKKEI Media Marketing

導入事例

導入事例 Case Study
吉原正幸氏

記事クリッピングのデジタル化で
情報共有を効率化、働き方改革も推進

日立金属株式会社Adobe PDF file icon

経営企画本部 コミュニケーション部 主任 吉原 正幸 氏

導入しているサービス
  • 日経スマートクリップ plus

日立金属は2018年、「情報共有」を目的にそれまで広報部門が手作業で担当してきた新聞記事のクリッピングを「デジタル化」するため、「日経スマートクリップplus」を導入した。情報共有のスピードアップがもたらす働き方改革や業務効率化の効果について、経営企画本部コミュニケーション部 吉原正幸氏に話をうかがった。

アナログな作業に膨大な時間がかかるクリッピング

 コミュニケーション部は社内外の広報やIR(投資家向け広報)、広告宣伝、展示会運営、WEBサイトの構築運営など、さまざまな業務を1つの部署で担う。スタッフはそれぞれ担当業務を持ちながら、兼任業務として、新聞記事のクリッピングを4人体制で毎朝、行っていた。
 対象としてきた媒体は日本経済新聞と専門紙を合わせ10紙。自社および同業他社、取引業界に関する情報などを選定していた。さらに、切り抜いた記事はA4の台紙に正確にのり付けし、その枚数は10~20ページに及んでいたという。役員にも見せるため、レイアウトのクオリティの高さも求められ、こうしたアナログな作業に膨大な時間がかかることが大きな課題だった。
 吉原氏によると、「曲がらないように定規をあてて気を遣いながら貼ったり、縮小コピーをしてサイズをあわせたりするなどの手間をかけていたため、作業時間を計算すると、毎朝1人45分、4人で月に60時間かかっていたことになります」という。また、クリッピングにかかる印刷枚数はFAX送信を含めて月に3~4万枚、「ペーパレス化の時代に無駄を感じていました」。
 さらに、少ない部数で回覧しようとすると、部門によっては途中で回覧が止まったり、遅れたりして、記事の鮮度が失われてしまうほか、「送付先での無断複写や電子化など著作権侵害の懸念もありました」。
吉原正幸氏

各部門間のシナジーを生むため、ますます「情報共有」が欠かせない

 一方、日立金属は「持続可能な社会を支える高機能材料会社」を目指している。自動車から航空機、エネルギーなどの産業インフラ、エレクトロニクスなどその事業範囲は広がり続けており、共有すべき情報も多岐に渡るようになってきた。「日立金属はそれぞれの部門が独立し、横のつながりが希薄な一面がありました。一方でクライアントが同じだったり、共通の課題があったりすることが増え、部門間の連携がますます重要になってきています」。
 こうして情報共有の意義が時を追って高まるなか、2016年5月、日立金属では「イノベーティブで挑戦意欲の高い企業文化の創造」をめざす施策の1つとして「働き方改革」全社推進プロジェクトを立ち上げた。効率的な働き方を実現し、1人ひとりがより付加価値の高い仕事に集中できる環境づくりへの取り組みが重要な「経営課題」と位置付けられた。吉原氏はこの時、クリッピングのデジタル化という要望が出ると確信していたという。「デジタル化は以前から考えていましたが、経費がかかるため、踏み切れずにいたのです。結果、予想通り他部署からの要望があり、稟議を通すことができました」と振り返る。

作業は1日「180分/4人」から、わずか「10分/1人」に

 スマートクリップの導入にあたって、まず、対象媒体を6紙にしぼった。そして、記事のピックアップに必要な13のテーマを設定。1日100件~120件がヒットし、そのなかから毎日20件ほどを選定して配信している。「作業は1人で済み、時間も劇的に短縮されて、わずか5~10分でできるようになりました」。
 記事の閲覧がパソコンだけではなく、タブレット端末やスマートフォンでもできるため、吉原氏も「使い勝手がよくて、外出先や出張先などで閲覧し、クライアントに話題となる情報を持って行けるので、営業ツールとして活用できる」と話す。また、日本の情報が遅れがちだった海外で勤務している社員からも、タイムリーに情報が入手できるようになったと高い評価を受けているそうだ。
 日立金属は2019年4月、中期経営計画を発表、各部門間のシナジーを発揮できるように、組織の組み替えを実施した。さらに、企業にESG(環境・社会的責任・ガバナンス)経営が求められるなかで、吉原氏は「広報活動の理解を促進するため、第三者から日立金属がどのようにみられているのか、どう評価されているのか、メディアの情報を共有することも重要となっています」と語る。
 現在、スマートクリップの配信対象は社内では部長クラスだが、今後は課長クラスまで広げて配信するかを検討、役員に対しては毎朝メール配信を開始する。

■日経スマートクリップplus 導入前後の比較

  導入前 導入後
作業人数 4人 1人(交代制)
作業時間 60時間/月(30~45分/日1人) 2~3時間/月(5~10分/日1人)
配信対象 日立金属、国内外グループ会社 部長クラス以上
国内外グループ会社社長 計500人
備考 印刷枚数3~4万枚/月 印刷権限は役員と広報部門のみ

新しい仕事にチャレンジ 働き方改革の実践、自ら示したい

吉原正幸氏
 クリッピング業務が大幅に短縮できたこともあり、吉原氏自身、新しいクリエイティブな仕事にチャレンジすることができたという。
  「これまでも新しい仕事への意欲はありましたが、既存の仕事に積み上げるだけでは、長時間労働を強いられることになります。既存の仕事の効率化を図りながら、新しい仕事にチャレンジしないと本当の意味での働き方改革にはなりません」。スマートクリップ導入による効率化を個人的にいかすことで、日立金属のソリューションを体感できるショールームを本社に作ることができたそうだ。
 吉原氏はスマートクリップの配信情報も自身で効果的に活用する予定だという。「今度、育休を1カ月ほど取ります。家でもスマートフォンで記事の閲覧ができますので、情報隔離のリスクが避けられます。在宅勤務制度もありますので、在宅勤務を選択した場合にも情報共有できるのではと考えています」。
 スマートクリップ導入で働き方改革の実現ができたという吉原氏。「広報部門は他部署との接触が多いこともあり、働き方改革の実践を自らが示せば、他部署にも良い影響がでるのではないでしょうか」と期待を寄せている。
 
(日経MM情報活用塾メールマガジン7月号 2019年7月24日 更新)

企業プロフィール

企業名 日立金属株式会社
事業内容 金属材料、機能部材の製造と販売
代表者 代表執行役 執行役社長 佐藤 光司
本社所在地 東京都港区港南一丁目2番70号(品川シーズンテラス)
資本金 26,284百万円(2019年3月末現在)
従業員数 日立金属グループ連結 30,390名(2018年3月末現在)
Webサイト https://www.hitachi-metals.co.jp/