【第26回】日経BPコンサルティング調べ
企業ブランド「総合力」ランキング2017

株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、今年で17回目を迎えるブランド価値評価調査「ブランド・ジャパン2017」の結果をまとめ、2017年3月24日に調査報告書を発行・発売した。調査は2016年11月から12月にかけて実施され、回答者数は約5万5千人だった。

■BtoC編「総合力」ランキングTOP20
  (一般消費者による評価)

順位 ブランド
2017 2016
1位
12位
STUDIO GHIBLI
スタジオジブリ
2位
3位
YouTube
3位
1位
Amazon アマゾン
4位
11位
Disney ディズニー
5位
7位
CUP NOODLE
カップヌードル
6位
25位
NISSIN 日清食品
7位
68位
HEATTECH ヒートテック
8位
2位
Google
9位
8位
Häagen-Dazs
ハーゲンダッツ
10位
13位
7-ELEVEn
セブン-イレブン
11位
15位
DAISO ダイソー
12位
33位
楽天市場
13位
4位
キユーピー
14位
48位
STARBUCKS
スターバックス コーヒー
15位
27位
SUNTORY サントリー
16位
52位
YAHOO!
17位
58位
Coca-Cola コカ・コーラ
18位
5位
TOYOTA トヨタ自動車
19位
10位
Panasonic パナソニック
20位
60位
meiji 明治

■BtoB編「総合力」ランキングTOP20
  (ビジネス・パーソンによる評価)

順位 企業ブランド
2017 2016
1位
1位
TOYOTA
トヨタ自動車
2位
7位
HONDA 本田技研工業
3位
5位
SONY ソニー
4位
37位
Amazon アマゾン
5位
16位
7-ELEVEn セブン-イレブン
6位
21位
ヤマト運輸
7位
80位
SAPPORO サッポロビール
8位
6位
Apple アップル
9位
18位
Asahi アサヒビール
10位
2位
Panasonic パナソニック
11位
8位
SoftBank ソフトバンク
12位
12位
SUNTORY サントリー
13位
26位
Yahoo ヤフー
14位
-
USJ ユニバーサル・ スタジオ・ジャパン
15位
9位
Nintendo 任天堂
16位
15位
Coca-Cola 日本コカ・コーラ
17位
72位
SEIKO セイコー
18位
30位
NISSIN 日清食品
19位
38位
MAZDA マツダ
20位
24位
TANITA タニタ

※コンシューマー市場(BtoC)編では、企業ブランドと製品・サービスブランド合わせて1,000ブランドを対象とし、一般消費者が評価した。「フレンドリー」、「コンビニエント」、「アウトスタンディング」、「イノベーティブ」という4指標から総合力を算出。
※ビジネス市場(BtoB)編では500の企業ブランドを対象とし、ビジネス・パーソンが評価した。「先見力」、「人材力」、「信用力」、「親和力」、「活力」という5指標に加え、5つの「企業評価項目」から総合力を算出。
※ブランド・ジャパン 2016のデータがないものは、「-」と表記。

【BtoC編 調査結果より】一般消費者が企業ならびに製品・サービスの合計1,000ブランドを評価

スタジオジブリがBtoC編で2006以来2回目の首位

 BtoC編「総合力」ランキングでは、92.8ポイント(偏差値)を獲得したアニメーション制作のスタジオジブリが、今回11年ぶりに首位を獲得。第2位には「YouTube」が、第3位には「アマゾン」が入った。このほか、「カップヌードル」が調査開始以来初めてトップ5入りし第5位に、また続く第6位には提供企業である「日清食品」がランクインした。第7位には、前回の第68位から大きく躍進した「ヒートテック」が3年ぶりのトップ10入りをした。

 スタジオジブリは、新作映画「レッドタートル ある島の物語」に先駆け、2016年8月に「スタジオジブリ総選挙」をレッドタートルのWebサイト上で開催した。その結果、「千と千尋の神隠し」が最も票を集め、一週間限定の上映が全国5都市(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)で行われた。また、「スタジオジブリ」の設立から新作までの30年間の歩みと、ジブリの作品作りに対する本気度が伝わる博覧会・展示会を全国5都市(東京、静岡、新潟、愛媛、熊本)で開催した。内、開催2地区の開催施設では、来場者記録を更新した。こうしたファン参加型の施策が総合力を構成する1要素である「フレンドリー」の向上に寄与したと考えられる。(図参照)
もう一方の強みである「アウトスタンディング」では、首位を獲得。オリジナルアニメーション映画カテゴリーの草分けでありオーソリティでもあるスタジオジブリであるが、差別性や個性を表す「アウトスタンディング」の高評価をみると、このカテゴリーに対する強い紐づき、いわばブランド・レレバンス(関連性)が非常に高いことが分かる。また、同ブランドの顔である宮崎駿氏が11月に放送されたNHKの特番に出演し、最新の動画制作に関する討論で話題となるなど、作り手の意思を感じさせるコミュニケーションが「アウトスタンディング」の向上に寄与したと考えられる。(図参照)

YouTube第2位、アマゾン第3位とIT系ブランドが続き、ディズニーが第4位に

 BtoC編「総合力」のトップ10を見ると、"ホンモノ感・本気度"という表現で形容したいブランドがある。
前回「総合力」首位であった第3位の「アマゾン」は、2016年の日本事業における売上高が約30%増となり1兆円を突破した。また、音声アシスタント機器の"Amazon Echo"やボタンを押すだけで注文が完了する"Amazon Dash Button"といった先進的な商品・サービスをリリースし続け、「イノベーティブ」で首位を獲得した。
第4位の「ディズニー」は、東京ディズニーシーが15周年を迎え、周年限定企画などで上半期は好評を博した。映画事業では2016年の日本の洋画年間映画興行ランキングトップ10において、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が第2位となり、『アナと雪の女王』以来、興行収入100億円突破作品となった他、『ズートピア』、『ファインディング・ドリー』と3作品がランクインした。この評価が反映され、「アウトスタンディング」で第3位、「フレンドリー」で第7位を獲得した。第5位となった「カップヌードル」は2016年に発売45周年を迎え、佐藤オオキ氏デザインの限定パッケージや、世界のカップヌードル総選挙、「ファイナルファンタジー」とのコラボ、カップヌードル謎肉祭の発売といった販促企画を連発。また、甲冑を着たサムライがスポーツに挑戦するシリーズの動画を配信しSNS上で話題となっていた。日本の若者を応援するというコミュニケーションコンセプトが伝わり、「フレンドリー」で第2位となった。



【BtoB編 調査結果より】有職者がビジネス・パーソンの立場から500の企業ブランドを評価

トヨタ自動車が6年連続の首位。本田技研工業が続く

 例年トップ10の順位変動が少なかったBtoB編「総合力」ランキングだが今回は半数が入れ替わった。前回からトップ10に残ったブランドは、6年連続首位の「トヨタ自動車」の他、「本田技研工業」「ソニー」「Apple」「パナソニック」といった製造業の5ブランド。トップ10に入ったブランドは、「アマゾン」「セブン-イレブン」「ヤマト運輸」「サッポロビール」「アサヒビール」といった業界の変革をリードする企業となった。これらにも"ホンモノ感・本気度"という言葉があてはまるだろう。

【ロイヤルティ評価 調査結果より】各ブランドに対する忠誠度を評価

ロイヤルティ項目評価では、ヒートテック、セブン-イレブンなどが高評価

消費者との絆を示す指標であるロイヤルティ項目評価を見ていきたい。「大ファンである、あこがれている」では、「スタジオジブリ」が首位となった。続く「ソニー」は、2004から2013まではトップ3に入っていたものの、2014以降順位を第20位以下に落としていたが今回一転、第2位を獲得。第3位の「iPhone」は、2015以降トップ40に入り着実に順位を伸ばしている。「利用(購入)したい」では、「ユニクロ」が2年連続で首位となった。「ユニクロ」の商品ブランドである「ヒートテック」は総合力トップ10に入っている。また「明治」が前回第46位から第4位へ上昇した。「最近使っており、満足している」では、「セブン-イレブン」が2年連続で首位を獲得。「LINE」が前回第33位から第2位と躍進し、通信アプリブランドとしては異例の高順位となった。


■ロイヤルティ・ランキング コンシューマー市場(BtoC)編TOP10

  • 大ファンである、あこがれている
    順位 ブランド 得票率
    1 STUDIO GHIBLI スタジオジブリ 24.1
    2 SONY ソニー 19.9
    3 iPhone 19.7
    4 BREITLING
    ブライトリング
    19.5
    5 WEDGWOOD
    ウェッジウッド
    19.3
    5 Häagen-Dazs
    ハーゲンダッツ
    19.3
    7 GODIVA ゴディバ 19.2
    8 帝国ホテル 18.1
    9 TIFFANY&CO.
    ティファニー
    18.0
    10 ROADSTER
    ロードスター
    17.6
  • 利用(購入)したい
    順位 ブランド 得票率
    1 UNIQLO
    ユニクロ
    47.9
    2 Coca-Cola
    コカ・コーラ
    46.5
    3 日清フーズ 45.2
    4 meiji 明治 44.9
    5 Pocky ポッキー 44.5
    6 GODIVA ゴディバ 42.1
    7 House ハウス食品 41.8
    8 DAISO ダイソー 41.7
    9 KIRIN
    キリンビバレッジ
    41.5
    10 Häagen-Dazs
    ハーゲンダッツ
    40.3
  • 最近使っており、満足している
    順位 ブランド 得票率
    1 7-ELEVEn
    セブン-イレブン
    30.5
    2 LINE 30.1
    3 楽天市場 28.8
    4 UNIQLO ユニクロ 28.6
    5 Tカード 27.0
    6 DAISO ダイソー 26.9
    7 VISA 26.0
    8 Amazon アマゾン 25.3
    8 AEON MALL
    イオンモール
    25.3
    10 YouTube 25.0





  • 他者に勧めたい
    順位 ブランド 得票率
    1 ESET
    イーセット
    23.3
    2 KALDI COFFEE FARM カルディコーヒーファーム 19.4
    3 伊右衛門 19.2
    4 YouTube 19.1
    5 Pocky ポッキー 17.2
    6 綾鷹 16.8
    6 ZOJIRUSHI
    象印マホービン
    16.8
    8 STARBUCKS
    スターバックス コーヒー
    16.6
    9 asics アシックス 16.5
    10 SONY ソニー 16.3




  • 今後に期待している
    順位 ブランド 得票率
    1 RING BELL
    リンベル
    35.7
    2 iPhone 34.6
    3 SQUARE ENIX スクウェア・エニックス 33.4
    4 LEVORG レヴォーグ 32.7
    5 Nishitetsu
    西日本鉄道
    32.4
    6 N-BOX 31.2
    6 UNIQLO ユニクロ 31.2
    8 SONY ソニー 30.8
    9 西部ガス 30.6
    10 テレビ東京 30.5









 今回のランキング上位企業は、独自性と作り手の熱意を感じさせるイノベーティブな商品・サービスを提供し、親しみや懐かしさを覚えるファン参加型のコミュニケーション施策などを通して、ブランドらしさを上手に伝えている。これは、ブランドづくりにおいて品質の向上のみならずオンライン・オフラインの施策を組み合わせ、世の中の目を惹くコミュニケーションを継続して取り組んできた結果と言えるのではないか。



(日経MM情報活用塾メールマガジン4月号 2017年4月10日 更新)

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