導入事例|小林製薬|Webサイト向上に客観的な調査データを活用 お客様との親密なコミュニケーションを目指す

「アンメルツ」「のどぬ〜る」「アイボン」「ブレスケア」「サラサーティ」「熱さまシート」「消臭元」「トイレその後に」...。

普段、見たり、聞いたり、実際に利用している、購入したことがある製品はありませんか?これらはみな小林製薬株式会社の製品です。Webによるお客様とのコミュニケーションの質を高めるために、同社は昨年サイトを大幅にリニューアルしました。デザイン、企画を進める上で参考にしていただいているのが日経BPコンサルティングが提供する「Webブランド調査」です。Webサイトの運営、企画のポイントなどについて、広報部 企業広報・IRグループ 主任 白方様、マーケティング室マーケティング戦略支援部 広告グループ Web担当 福井様にお話をうかがいました。

----御社はネーミングの上手さに定評がありますね。

 「面白い」「ユニーク」「さすが大阪の会社だ(笑)」といった声もありますが、ネーミングは、機能・効能のわかりやすさを最重視し、膨大な候補の中から慎重に決定しています。弊社の製品は、ニッチな分野に属するもの、市場に初めて投入されるようなものが多い。お客様が、売り場で製品に関心を持ち手にとった時、「何に使うのか」「どう役立つのか」が伝わりやすいことをポイントにしています。

 製品名が広く認知されているのに比べて、それをリリースしている会社名の想起がやや弱いのでは?というご指摘は確かにあります。この課題を改善するために、「"あったらいいな"をカタチにする」をスローガンに、今、コーポレートブランド活動を積極的に推進しています。お客様に弊社のことをもっと理解いただきファンになっていただくことで、類似品が市場に出ても、「小林製薬だから安心、信用できる」と弊社製品を選んでいただけることを目指しています。

----Webサイト開設当時のねらい、現在の運営体制などについてご紹介ください。

 現在のスタイルにつながるものは、2001年にリリースしました。お客様や取引先と弊社をつなぐ新しいステージとして、まずしっかりしたものを作らねばならない、やる以上は小林製薬らしさを出したい、というのが発想の原点でした。その後、コミュニティーページを設けたり、より使いやすくデザイン変更するなど、2年に1度ぐらいのタイミングでリニューアルを進めています。広報部が主幹部署として、全体を調整していますが、製品ブランドサイトの内容は各担当に委ねています。お客様とのコミュニティーページの「暮らしのヒントお知らせ隊」は、マーケティング室が企画・運営しています。

 アクセス数などの基本的なデータを毎月報告書にまとめているほか、ニュースやキャンペーン発表後のアクセス数の変化、来訪者が目的のページにたどり着くことができているか、トップページからどのページに移動したか、などを分析しています。弊社の場合、製品名をキーワードにしてサイトを訪れる方が多いのですが、整腸薬である「ガスピタン」という名称で検索し、サイトに到着する方が思いのほか多数いらっしゃることがログ分析で判明しました。大ヒットしている製品というわけではないのですが、隠れた支持層をもつのではと判断し、独立したブランドページを最近立ち上げました。Webに情報を公開することによる波及効果は以前にも増して高まっていると感じます。新聞・雑誌の取材の際、記者の方々は事前にWebサイトをチェックしますので、旬な話題が記事としてとりあげられたり、製品をご紹介いただく機会につながるケースも増えています。

----日経BPコンサルティングが提供する「Webブランド調査」をサービス開始当時からご利用いただいています。きっかけや目的についてご紹介ください。

 効果が高いサイトを検討する上で、"面白い""よくできている"といった感覚的なものではなく、きちんとした調査方針と方法に基づいた客観的な評価データが必要でした。お客様は実際のところ弊社や競合他社のサイトをどのように評価しているのかを公平に診断できるデータを探し求めた結果、日経BPコンサルティング社の調査報告書が一つの目安になるのではと判断しました。年単位での比較ができますし、1年に4回、定点観測による調査報告書が発行されるので、サイトのデザイン変更や改良がお客様にどう感じられているのかについて時系列でウォッチしやすい。"ユーザビリティ""ロイヤルティ"など、評価項目の立て方も、問題点を洗い出して改良・改善を加える際の視点として参考になります。

----特に気になるのはどの評価項目ですか?

 「分かりやすさ」と「使いやすさ」ですね。イメージの点では、「親しみやすさ」「信頼性」などです。トップページについて、「情報が多すぎて、わかりにくい」「洗練されていない」という指摘がありましたので、昨年のリニューアル時には、デザインをシンプルに、スッキリとさせることに重点を置きました。調査結果の総合順位も見ていますが、一番関心があるのは、業種別ランキングでの弊社のポジションです。ただ単に順位の変動に一喜一憂しても意味はありません。Webサイトをどのように利用してもらいたいのか、どういう風に見てもらいたいのか、どのようにすれば評価されるのかという問題意識を持って調査結果をウォッチしています。今年度(2007年)版から、女性の回答者のみを抽出・集計・分析した「女性版報告書」が発行されましたが、主たる購買層が重なる弊社にとっては貴重な調査データです。

----ブログなどをWebマーケティングに取り入れる企業が増えていますが、御社ではいかがでしょう?

 お客様とコミュニケーションを深めるための「暮らしのヒントお知らせ隊」は、もともとメールマガジンだったものを、Webサイトに発展させたものです。暮らしに役立つ情報やヒント、製品開発者のコメント、各種お知らせなどを掲載しています。この中に、お客様から投稿いただいた暮らしの知恵と工夫をご紹介するコーナーがあります。「みんなの裏技生活ブログ」というページでは、お客様からのアイデアを弊社の担当者が実際に試した上でレポートとしてまとめ、担当者のコメントとともにブログ形式で公開しています。個人のブログで、弊社製品の使い心地など正直な感想をご紹介いただいている時には、トラックバックを張らせていただくことがあります。感謝を込めて"ありがトラックバック"と称しているのですが、個人のブログに企業がトラックバックを張るケースはまだ珍しいのか、皆さん最初は驚かれます(笑)。最近の試みとしては、美容に関するコミュニティーを目指し、スキンケア化粧品「Real Labo(リアルラボ)」の専用サイトを立ち上げました。会員登録をすれば、どなたでもサイト内にブログを立ち上げることができる点が特徴です。

お客様とのコミュニティーサイトをイキイキとしたものにするためには、情報の発信や更新を怠らないこと、お客様からの反応に真摯にお応えすること、興味を引き、参加したくなる企画・アイデアを次々仕掛けていくことが重要だと考えています。

----「Webブランド調査」への今後のご要望などは?

 Webをめぐる状況は著しく変化しています。コストを考えながら、どのようなデザイン、企画、技術を採用すれば一番効果的なのか今後も試行錯誤が続きます。調査項目の内容や手法をアップデートされているようですが、結果に関する解説、分析、コメント、アドバイスなどコンサルテーション、ソリューションに結びつく情報の充実を期待しています。

----本日はありがとうございました。

(聞き手:経営企画室 杉山 秀司)

企業プロフィール

企業名小林製薬株式会社
事業内容医薬品、医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売。医療機器の輸入販売
代表者小林 豊
本社所在地大阪市中央区道修町4-3-6
資本金3,450百万円(2007年3月現在)
従業員数1,215人(2007年3月現在)
Webサイトhttp://www.kobayashi.co.jp/
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