導入事例|キヤノンマーケティングジャパン|

"イントラネットやポータルサイトを利用した情報伝達とコミュニケーション、その最新のアイデアと取り組みがここには具現化されている..." キヤノンマーケティングジャパン株式会社のイントラを実際に拝見した時の偽らざる印象です。そこには、「顧客主語」「双方向コミュニケーション」「ものづくりへの参画」という同社が掲げる3つのマーケティング・キーワードの実践を支援するためのさまざまな仕組み、情報が巧みに盛り込まれていました。社内、グループ間で情報を効果的に活用するための方針、日経テレコン Knowledge Passportによるビジネス情報のカスタマイズ利用のねらいなどについて、コミュニケーション本部広報部広報第二グループの平林課長と高橋様にお話を伺いました。

----2006年の「キヤノン販売」から「キヤノンマーケティングジャパン」への社名変更後も、グループ体制の強化・拡充を積極的に進めていらっしゃいますね。

 1998年頃から経営革新に取り組み、収益構造の変革やグループ企業の再編、構造改革を進めてきました。2003年からは特にITソリューション事業分野において"てこ入れ"を行いました。2003年に住友金属システムソリューションズ、2007年にはアルゴ21グループを経営統合し、2008年4月からそれぞれを包含した「キヤノンITソリューションズ」を設立。キヤノンMJグループにITソリューション事業分野で売上高で3,000億円の規模を目指す中核企業を設立したことになります。これも、1968年創立以来の主たる業務形態であったキヤノン製機器の「卸売り」から「ソリューションの提供」へとビジネスモデルを転換する施策の一環です。もはや右から左へモノを流すだけで利益を上げられる時代ではない。最高の価値、ソリューションを提供し、お客さまの課題解決に寄与できなければ、企業の将来像は描けないという考えがその背景にあります。「顧客主語」をスローガンに掲げ「キヤノンが」売りたいものを売るのではなく「お客さまが」欲しいもの、価値を感じていただけるものを提供するという考えを実践するとともに、メーカーであるキヤノン株式会社との関係においては「モノづくりへの参画」を掲げ、市場のニーズをメーカーへと迅速に伝え、改善・改良へと結びつけるべく、様々な改革を進めています。

----広報第二グループの具体的な業務、ミッションについてご紹介いただけますか?

 当社の広報部は、対外広報を担当とする広報第一グループと社内広報を担当する広報第二グループに分かれています。私たち広報第二グループは、グループ社内報「Canon Frontline」(年11回発行)、ビジネスパートナー、顧客向け広報誌「C-magazine」(年4回発行)、会社案内「Canon MJ Today」(年1回発行)および、イントラネットグループポータルサイト「Canon Frontline Web」の制作・管理・運用を行っています。一連の業務の中で、私たちが常に意識しているのは「キヤノンらしさの継承と醸成」です。2003年以降、異なる企業文化を持った企業がグループに加わりました。70余年の月日と多くの先人によって育まれてきた「キヤノンらしさ」とは何かをきちんと伝え、さらには相互理解を深めて新たな「キヤノンらしさ」を創造していくことを目指しています。日経テレコン Knowledge Passport(以下、KP)は、「Canon Frontline Web」のキラーコンテンツとして活用しています。

----KPの現在の利用スタイル、コンテンツなどについて具体的に教えてください。

 まず、「Canon Frontline Web」のトップページに、KPのオートクリップ機能を利用してその日のキヤノン関連記事見出しを掲載しています。同時に、キヤノングループの上場企業の株価(20分遅れ)、日経平均株価、円/ドル、円/ユーロをテロップで表示しています。トップページの見出しをクリックすると、その記事に遷移。遷移先は「日経ニュース&サーチ」というコーナーで、このコーナーに入ると「キヤノン関連記事」のほかに「マーケティング関連記事」「日本経済新聞一面」「日経産業新聞一面」「日経流通新聞MJ一面」のコーナーが設けられています。同コーナーにはリンク先として「今日のプレスリリース」「過去の関連記事」があり、サーチ機能を使って、該当情報を別ページに表示できます。"顧客主語"の実践を掲げる私たちにとって、お客様の必要な情報を過不足なくスピーディーにキャッチできることは、非常に重要なのです。

 日経テレコンの情報を広く、深く検索したい利用者には「エキスパートサーチ」ページを用意しています。「日経ニュース&サーチ」ページ上に「IDシステム」へのリンクポイントがあり、希望者に日経テレコンのユーザーID、パスワードをWeb経由で自動発行。日経各紙の記事検索はもちろん、日経会社プロフィル、日経WHO'S WHO、日経会社情報などの日経コンテンツを利用できるようにしています。この部分は「マーケティング活動に対する情報支援」という位置づけであり、費用は広報部が負担しています。

 更に、日経メニュー以外のコンテンツも利用したい人には、フルメニュー利用のIDも用意しており、利用料は受益者負担という形で運用しています。

----クリッピング記事にコメントを入力できるモデレート機能も含め、KPの各種機能フル活用ですね。

 「顧客主語」の実現に向けて、お客様から私たちがどのように見られているかを常に意識、把握、認識する上で新聞記事情報の活用は必要不可欠です。もともと日経テレコンは社内各所でかなり前から利用されていました。組織的な活用という意味での一つのターニングポイントは、2002年6月に当社グループの全社員を対象にKPを利用したクリッピング記事を公開したことです。その後、社としてグループとして日経テレコンのサービスをどのようなスキーム、運用ルールで利用することが最善、最適なのかを、現場のニーズに照らし合わせながら、徹底的に追及していった結果が、現在の利用スタイルです。

----利用者からの反響、効果はいかがでしょう

 個別の情報収集だけでなく、環境問題やコンプライアンスなどに関する記事をクリッピングして担当部門で活用したり、業界動向分析など社内の自主的な勉強会に新聞記事が利用されたりなど、利用シーンの裾野は広がっています。記事情報の利用が呼び水になり、新規顧客開拓や市場分析などへの日経の企業情報や人事情報の活用も進んできました。営業部門の新人社員研修などで、新聞記事の利用方法のレクチャーが自発的に実施されている例などをみても、その有用性は現場レベルで認識されていると思います。

 グループポータル上での新聞記事クリッピングも、アクセス数上位に位置しており、キラーコンテンツとしての役割を十分果たしているものと思います。

----御社のイントラでは、例えば、掲載された村瀬社長からのメッセージを、閲覧者がどのように理解したかをワンクリックで回答し、その結果がリアルタイムでわかるような双方向性を取り入れた工夫が随所に施されていますね。

 社内広報を円滑に戦略的に進めるために複数のメディアを利用していますが、それぞれの役割、機能を十分に果たせるように、掲載する情報内容や形式の差別化に気を配っています。Webは、速報性、即時性、双方向性を重視です。双方向という点では、経営層と一般社員間だけでなく、経営革新運動や、人材開発の考え方、環境問題への取り組みなど、これまでは当該部署(事務局)からの一方的な情報発信に終始していた内容をブログのようなかたちで双方向化しました。正直言って日本人は、ビジネステーマについて、Web上で意見を取り交わすことが不得手だと思います<笑>。ワンクリックアンケートは意思表示が簡単に出来るための仕掛けの一環です。当社でWebを通じた双方向コミュニケーションが成立、効果を上げている要因としては、経営トップが率先して自ら意思表示をしている点、また寄せられた意見、要望に対し真摯に応えていることであると思います。実際、社員から寄せられた意見が会社の制度の改善に具体的に生かされています。

 また、新しい施策を具体化する上で、社内のIT本部と定期的に情報交換するなど緻密に連携している点も大きい。いざ、GOサインが出た後、それが目に見える形になるまでのスピードはかなり速いと自負しています。

----本日はありがとうございました。

(聞き手:営業企画グループ 杉山 秀司)

企業プロフィール

企業名キヤノンマーケティングジャパン株式会社
事業内容キヤノン製品を中心としたビジネスソリューション事業、ITソリューション事業、コンスーマ機器事業、産業機器事業など
代表者村瀬 治男
本社所在地東京都港区港南2-16-6
資本金36,895百万円(2007年12月31日現在)
従業員数約1万8000人
Webサイトhttp://canon.jp/
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